溶連菌感染症と薬局でよく受ける質問

小児の間で多い感染症が溶連菌感染症です。

溶連菌感染症はA群β溶血性連鎖球菌が原因の細菌感染症です。

薬局では「アモキシシリン10日間処方」の処方箋を受け付けると「溶連菌だな」と処方内容からも判断しやすい感染症かと思います。

「病院で聞くのを忘れたのですが・・・・。」
と薬局でお父さんやお母さんから溶連菌についての質問を受けるケースがあるかもしれません。

溶連菌感染症の特徴、薬局で質問を受けやすい内容をまとめました。

症状

  • 38〜39度の発熱
  • のどの痛み
  • リンパ節腫脹
  • いちご舌
    (舌にイチゴのようなツブツブ)
  • わきの下や下腹部などの体に小さい発疹がでることがある
    (A群β溶血性連鎖球菌による猩紅熱:しょうこうねつ と呼ばれていたもの)
  • 胃腸炎症状を伴うことがある
    (腹痛・嘔吐など)

原因の細菌

 A群β溶血性連鎖球菌

感染経路

  • 飛沫感染
  • 接触感染

潜伏期間

2〜5日

治療薬

抗菌薬を使用

  • ペニシリン系(アモキシシリン) 10日間【第一選択】
  • セフェム系 5〜10日間
    ペニシリンアレルギーを有する場合にマクロライド系が使われるケースもあり

抗菌薬を使用する目的

  • 症状の短縮
    1〜2日程度
  • 周囲への感染予防
    抗菌薬投与後24時間で感染力が低下
  • 合併症であるリウマチ熱を予防
  • 合併症の急性糸球体腎炎の発生に対する有効性は低い
    →治ったあと、数週間たって尿の色が黒っぽくなる、尿量が減る、浮腫みがある場合は受診勧告を

症状が良くなっても抗菌薬は飲みきることを服薬指導では伝えなければいけません。

患者さんから薬局で聞かれる質問

 


患者さん

抗生物質は量が多いですが、食後に飲まさないとダメですか?

 


薬剤師

溶連菌に処方されるアモキシシリンはどうしても1回に飲む量が多くなってしまいます。
薬の説明書には「食後」と書いていても、ミルクや離乳食などでお腹いっぱいだと口も開けてくれませんよね。
絶対に食後に服用しないといけない薬ではありませんので、1日3回毎食後なら朝、昼、夕の機嫌のいい時に与えてあげるのが現実的です。

 


一度かかったら再度発症しない?


A群β-溶血性連鎖球菌にはいろいろなタイプがあることから一度発症しても、複数回発症することがあります。

 


保育園にはいつから行かせたらいい?


学校保健安全法では抗菌薬を服用後24時間以上経過後、解熱していれば可能とされています。

 


お風呂には入れていいですか?


熱がなく元気であれば問題ないとされています。

この記事を書いた人

伊川勇樹

伊川勇樹(いかわゆうき)

シナジーファルマ株式会社 代表取締役
薬剤師

2006年 京都薬科大学 薬学部卒。

調剤併設ドラッグストアのスギ薬局にて店長、調剤部門エリアマネージャーを経験後、名古屋商科大学院経営管理学修士課程にて2年間経営学を学び、経営管理学修士号(MBA)を取得。
2013年4月、シナジーファルマ株式会社を設立。
2013年8月、薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」をリリース。

「インターネットをつうじて薬学業界の発展と地域医療の活性化に貢献する」
というミッションのもと「薬剤師」と「ITベンチャー経営者」の二刀流で日々奮闘中。

1983年岡山県倉敷中央病院で生まれ、水の都である愛媛県西条市で育つ。
大学より京都、大阪で14年間過ごし、現在は沖縄県民。
一児の父親。

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