泌尿器科からの処方で、調剤ミスや処方オーダーリングシステム間違いが起きやすい薬剤が、
です。
ザイティガは去勢抵抗性前立腺癌治療薬として、
ザルティアは前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療薬として処方される薬剤です。
どちらも泌尿器科からの処方であることから、処方オーダシステムによる入力ミスや、薬局でのピッキングミスに注意しなければいけません。
ではどのように注意していけばよいのか、薬局で注意するポイントを考えてみたいと思います。
特にザイティガ錠やザルティア錠が初めて処方される場合、
「どのような疾患か?」を確認する必要があります。
ザルティアが初めて処方されているなら、
「最近尿が出にくいですか?」
「トイレの回数が増えていますか?」
「前立腺が肥大していると主治医に言われていますか?」
などの聞き取りを。
ザイティガが初めて処方されている場合は、
「主治医から病名は聞かれていますか?」
と前置きをしたうえで、
「腫瘍を抑える薬が新しくでています。」
などと説明。
泌尿器科からの処方ということで質問に気を遣ってしまうかもしれませんが、
患者さんへの最終確認を行うことで処方ミスや調剤ミスを防がなくてはいけません。
話が食い違う場合は、迷わず疑義照会です。
また処方内容からも、処方ミスがどうか判断することができます。
なぜなら、
ザイティガ錠は通常はプレドニゾロンと併用されるからです。
プレドニゾロンと併用される理由ですが、
ザイティガはコレステロールから男性ホルモンが合成される過程を阻害するCYP17阻害薬で、他に必要なホルモンまでも不足しまうためです。
そのためザイティガにプレドニゾロンが併用されている場合は、
「去勢抵抗性の前立腺癌に対する処方」と判断してよいでしょう。
プレドニゾロンの併用がなくザイティガが処方されている場合は、処方ミスも考慮して対応しなければいけません。
ザイティガは劇薬のため、普通薬のザルティアと保管場所が離れているケースが通常だと思います。
しかし名称類似で調剤ミスが多い場合は、調剤棚や引き出しに保管する際も注意喚起の札など取り付けることも必要となってくるでしょう。
ピッキング時だけでなく、薬を戻す際にも誤って棚に混在しないようにしなければいけません。
薬剤師が応援で入れ替わりが多い薬局や、新しい薬剤師が入った場合などは特に間違えない仕組みを事前に作っておくことが求められます。
追記
ファーマシスタライターの杉本進悟さんより、
「ザイティガ=ザイティ癌」と覚えていると連絡いただきました。
いい覚え方ですね!!
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」のFacebookページに「いいね!」をすると、薬剤師が現場で活躍するために役立つ情報を受け取ることができます。ぜひ「いいね!」をよろしくお願いします。
お客様により安全にご利用いただけるように、SSLでの暗号化通信で秘匿性を高めています。
コメント欄ご利用についてのお願い
※コメントはサイト管理者の承認後に公開されます