2016年3月28日に承認された薬剤のまとめ

2016年3月28日に16成分34品目の新薬が厚生労働省より製造販売承認を取得しました。このうち6成分が抗ガン剤となっています。

シクレスト舌下錠5mg、同10mgの特徴


成分
:アセナピンマレイン酸塩

メーカー:Meiji Seika ファルマ

作用機序:既存の非定型抗精神病薬とは異なる特有の受容体結合プロファイルを有する新規非定型抗精神病薬

効能・効果:統合失調症

フィコンパ錠2mg、同4mgの特徴


成分
:ペランパネル水和物

メーカー:エーザイ

作用機序:グルタミン酸によるシナプス後 AMPA 受容体の活性化を高選択的かつ非競合的に阻害し、神経の過興奮を抑制

効能・効果:他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)および強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法

マラロン配合錠、同小児用配合錠の特徴


成分
:アトバコン・プログアニル塩酸塩

メーカー:グラクソスミスクライン

剤形・用法・用量の追加:「マラロン®小児用配合錠」の剤形追加、体重5kg以上11kg未満の小児のマラリア治療及び体重11kg以上40kg以下の小児のマラリア予防が追加

プリマキン錠15mg「サノフィ」の特徴


成分
:プリマキンリン酸塩

メーカー:サノフィ

特徴:三日熱マラリアおよび卵形マラリアにおいて、他の抗マラリア剤による治療の後、肝細胞中に残存する休眠原虫(ヒプノゾイト)を殺滅する根治治療薬

効能・効果:三日熱マラリア及び卵形マラリア

用法・用量:通常、成人にはプリマキンとして30mgを1日1回14日間、食後に経口投与する。 通常、小児にはプリマキンとして 0.5mg/kg(最大30mg)を1日1回14日間、食後に経口投与する

サブリル散分包500mgの特徴


成分
:ビガバトリン

メーカー:サノフィ

効能・効果:点頭てんかん
点頭てんかんとは、小児期の稀な難治性のてんかん(出生10,000件に対して2~5人と推定)。攣縮、ヒプスアリスミアといわれる異常脳波及び精神運動発達遅滞が特徴

特徴:処方にあたり医師、薬剤師、患者の登録が必要

タフィンラーカプセル50mg、同カプセル75mgの特徴


成分
:ダブラフェニブメシル酸塩

メーカー:ノバルティスファーマ

効能・効果:BRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な悪性黒色腫

作用機序:がん細胞の増殖や転移を促進するキナーゼタンパク質(BRAF)を阻害し腫瘍増殖を抑える

用法・用量:通常、成人には1回150mgを1日2回、空腹時に経口投与する。単剤投与も可能

メキニスト錠0.5mg、同錠2mgの特徴


成分
:トラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物

メーカー:ノバルティスファーマ

効能・効果:BRAF遺伝子変異を有する根治切除不能な悪性黒色腫

作用機序:BRAFによるMEK1/MEK2の活性化とそのキナーゼ活性双方を選択的に阻害し、がん細胞の増殖を抑制

用法・用量:ダブラフェニブとの併用において、通常、成人には1回2mgを1日1回、空腹時に経口投与する

ヌーカラ皮下注用100mgの特徴


成分
:メポリズマブ(遺伝子組換え)

メーカー:グラクソ・スミスクライン

効能・効果:気管支喘息(既存治療で喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)

作用機序:喘息において重要な炎症細胞である好酸球の機能を調節する役割を果たすインターロイキン-5(IL-5)を標的。IL-5が好酸球の表面にあるIL-5受容体に結合することを阻害。IL-5の結合を阻害することにより、血中、組織、および喀痰に含まれる好酸球数を減少させる

用法・用量:成人、12歳以上の小児には1回100mgを4週間ごとに皮下注射する。 

カヌマ点滴静注液20mgの特徴


成分
:セベリパーゼ アルファ遺伝子組換え

メーカー:アレクシオンファーマ

効能・効果:ライソゾーム酸性リパーゼ欠損症(コレステロールエステル蓄積症、ウォルマン病)

マーデュオックス軟膏の特徴


成分
:マキサカルシトール/ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル

メーカー:中外製薬

効能・効果:尋常性乾癬

特徴:活性型ビタミンD3誘導体(マキサカルシトール)と、合成副腎皮質ホルモン(ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル)の配合剤

用法・用量:通常、1日1回、適量を患部に塗布する

ゾーフィゴ静注の特徴


成分
:塩化ラジウム223Ra

メーカー:バイエル

効能・効果:骨転移のある去勢抵抗性前立腺がん

作用機序:放射性医薬品。塩化ラジウム223Raから放出されるアルファ線がDNAの二重鎖切断を誘発し、殺細胞効果を示す

ジカディアカプセル150mgの特徴


成分
:セリチニブ

メーカー:ノバルティスファーマ

効能・効果:クリゾチニブに抵抗性のALK融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発非小細胞肺がん

作用機序:ALK(Anaplastic lymphoma kinase:未分化リンパ腫キナーゼ)阻害剤

用法・用量:通常、成人には1回750mgを1日1回、空腹時に経口投与

タグリッソ錠40mg、同80mgの特徴


成分
:オシメルチニブメシル酸塩

メーカー:アストラゼネカ

効能・効果:上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)に抵抗性のEGFR T790M 変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌(NSCLC)

特徴:既存の上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)は治療から1~1年半で薬剤耐性が生じる。EGFR-TKI薬剤耐性となった60%の患者にはT790M遺伝子変異を有する

イムブルビカカプセル140mgの特徴


成分
:イブルチニブ

メーカー:ヤンセンファーマ

効能・効果:再発または難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)

作用機序:ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤。悪性B細胞(腫瘍細胞)の生存や増殖に大きく関与するBTKを阻害することで過剰な細胞増殖を阻止する

用法・用量:通常、成人にはイブルチニブとして420mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する

アディノベイト静注の特徴


成分
:ルリオクトコグ アルファペゴル(遺伝子組換え)

メーカー:バクスター

効能・効果:血液凝固第8因子欠乏患者における出血傾向の抑制

コバールトリイ静注の特徴


成分
:オクトコグ ベータ(遺伝子組換え)

メーカー:バイエル薬品

効能・効果:血液凝固第8因子欠乏患者における出血傾向の抑制

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