PINP【骨形成マーカー】

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伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

P1NP(読み方:ピーワンエヌピー)はtype 1 amino-terminal propeptideの略語。

Ⅰ型プロコラーゲン-N-プロペプチドのことで、骨組織に大量に存在するI型コラーゲン前駆体の代謝産物である。

P1NP は骨芽細胞の分化段階から産生されるためBAP(骨型アルカリフォスファターゼ)や OC(オステオカルシン)に比べて、早期の骨形成を反映する指標となっている。

骨形成促進剤であるPTH製剤であるテリパラチド(商品名:テリボン、フォルテオ)による治療のモニタリングに適している。

P1NPは3量体と単量体を主体としている。
測定方法はRIA法とECLIA法の2種類があり、RIA法は3量体(intact P1NP 単位はμg/L)、ECLIA法は両方(total P1NP 単位はng/mL)となっている。

totalPINPの基準値は閉経前女性で16〜70ng/mL前後。(intact PINPで17〜72μg/L前後)
閉経前女性に比べて、閉経後女性の基準値は高くなる。

基準値より高値となるケース

  • 腫瘍の骨転移(基準値から2倍以上の高値)
  • 続発性骨粗鬆症(甲状腺機能亢進症など)
  • 原発性骨粗鬆症
  • PTH製剤であるテリパラチド投与時

基準値より低値となるケース

ビスホスホネート製剤を服用中、服用中止後も持続して低値となるケースあり。

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伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

2006年 京都薬科大学 薬学部卒。

調剤併設ドラッグストアのスギ薬局に新卒で入社。
調剤部門エリアマネージャーを経験後、名古屋商科大学院経営管理学修士課程にて2年間経営学を学び、経営管理学修士号(MBA)を取得。
2013年4月、シナジーファルマ株式会社を設立。
2013年8月、薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」をリリース。

薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」は臨床で役立つ学術情報や求人広告を発信し月間24万PV(2023年6月時点)のアクセスが集まるメディアとして運営中。

薬局薬剤師としては、新規開業、継承に携わった経験、管理薬剤師としての経験を活かし、現在福岡県内でティーダ薬局を運営(管理薬剤師)。

1983年11月 岡山県倉敷市で生まれ、水の都である愛媛県西条市で育つ。
大学より京都・大阪で14年間、沖縄Iターン特集立ち上げのため沖縄県で4年間暮らし、現在は福岡県民。
二児の父親。

当面の目標は、
「息子の成長スピードに負けないこと」

座右の銘は、
「まくとぅそうけい なんくるないさ」
=「誠実に心をこめて精進していれば、なんとかなる!!」

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