骨粗鬆症に適応のあるビスホスホネート製剤は下記の6成分の商品が存在します。
それぞれの薬剤について内服、注射などの一覧、有効性、服薬指導のポイントをまとめてみました。
一般名 | 先発品名(用法) |
エチドロン酸ナトリウム | ダイドロネル錠200mg(毎日) |
アレンドロン酸ナトリウム | ボナロン錠5mg(毎日)35mg(週1) ボナロン経口ゼリー35mg(週1) ボナロン点滴静注バッグ900㎍(4週1) フォサマック錠5mg(毎日)35mg(週1) |
リセドロン酸ナトリウム | アクトネル錠2.5mg(毎日)17.5mg(週1)75mg(月1) ベネット錠2.5mg(毎日)17.5mg(週1)75mg(月1) |
ミノドロン酸水和物 | ボノテオ錠1mg(毎日)50mg(4週1) リカルボン錠1mg(毎日)50mg(4週1) |
イバンドロン酸ナトリウム水和物 | ボンビバ錠100mg(月1) ボンビバ静注1mgシリンジ(月1) |
ゾレドロン酸水和物 | リクラスト点滴静注液5mg(年1) |
ビスホスホネート製剤は破骨細胞に取り込まれ、破骨細胞のアポトーシスを誘導することで骨吸収を抑え、骨密度を増加させます。
具体的には下記のように作用すると考えられています。
BP製剤が骨表面(ハイドロキシアパタイト)に吸着される
↓
破骨細胞が骨吸収を行う際に酸を分泌(pHが低下)
↓
pHが低下することで骨表面に吸着したBP製剤が破骨細胞内に取り込まれる
↓
破骨細胞内でファルネシルピロリン酸合成酵素(FPPS)を阻害
↓
FPPSの阻害によってメバロン酸経路が遮断
↓
破骨細胞の機能不全がおこる(アポトーシス)
またFPPSの阻害によって蓄積されたイソペンテニルピロリン酸(IPP)が代謝されることで破骨細胞のアポトーシスを誘導する働きもあります。
顎骨壊死については薬剤情報提供文書(薬情)に記載がないと薬学管理料返還の対象となる可能性があります。
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Ca(カルシウム)を多く含む食品(推奨摂取量700〜800mg)
・牛乳、ヨーグルト、チーズ、納豆、ひじき、小松菜、モロヘイヤ、油揚げ
ビタミンDを多く含む食品(推奨摂取量10〜20μg)
・サケ、サンマ、カレイ、うなぎの蒲焼、しらす、シイタケ
ビタミンKを多く含む食品(推奨摂取量250〜300μg)
・納豆、ほうれん草、ブロッコリー、ニラ、小松菜
※カフェインを多く含む飲料(コーヒー・紅茶など)、アルコール、スナック菓子、インスタント食品は避ける
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