MRI検査時に剥がす必要のある貼付剤・テープ製剤まとめ

この記事を書いた人

杉本進悟(すぎもとしんご)

Chloe Pharmacy 株式会社
高知県出身
研修認定薬剤師
AEAJアロマテラピー検定1級

テープ製剤は血中濃度が安定する、使用したかどうかの確認が容易などのメリットが多い一方で、一部MRI検査時に剥がす必要があるテープ製剤が存在します。MRI検査時に剥がす必要があるテープ製剤を一覧にまとめました。
MRI検査時に剥がす必要があるかどうかを確認し、剥がす必要があるテープについては患者さんに伝えるようにしましょう。

MRI検査時に剥がす必要のある製剤一覧(外用薬)

一般名 商品名
ニコチン ニコチネルTTS
ニトログリセリン ニトロダームTTS
ブプレノルフィン ノルスパンテープ
ロチゴチン ニュープロパッチ

MRI検査時に剥がす理由は火傷を避けるため

上記4製剤は支持体に金属(アルミニウム)を使用しているため、MRI使用時に局所高周波加熱を起こしてしまい火傷をする恐れがあるとされています。

そのため上記4製剤には「その他の注意」の欄に
MRI(核磁気共鳴画像法)〔本剤の貼付部位に火傷を引き起こすことがある。〕
と記載があります。

貼ったままMRI検査を行わなければ問題ありませんので、検査直前に剥がすことで火傷は回避できます。

また、剥がした後は粘着部分が皮膚に残らないようなるべくタオルなどで粘着部分を拭き取るようにしましょう。

検査のあとは新しいテープ貼付する

一度剥がしたテープは粘着力の低下や粘着部分の変化により十分に効能が発揮されない恐れがあります。
検査後は新しいテープを貼り、いつもと同じ時間に剥がすようにしましょう。

おわりに

MRIは精査目的で受診時など頻繁に使用する医療機器ですので服薬指導の際には主作用、副作用、使用方法に加えてMRI検査時の注意事項に関しても漏れなく伝えるように気をつけましょう。

参考
ニコチネルTTS添付文書
ニトロダームTTS添付文書
ノルスパンテープ添付文書
ニュープロパッチ添付文書
厚生労働省薬食安発第0822001号

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杉本進悟(すぎもとしんご)

Chloe Pharmacy 株式会社
高知県出身
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AEAJアロマテラピー検定1級

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