みなさん、こんにちは。
さて、今回は前回に引き続き「食物繊維」について。
今回は食物繊維にどのような種類があるのかお伝えしようと思います。
まずは下の図をご覧下さい。
このように食物繊維は水溶性と不溶性の2種類に分けることができます。
では、それぞれにどのような効果があるのか説明していきたいと思います。
・粘性が高い
→イメージはヌルヌルした感じ。
粘着性があるので、胃腸内をゆっくりと移動するため、空腹感が抑えられ、食べ過ぎを予防してくれます。
これからの時期、クリスマスやお正月でご馳走がたくさん出てくる時期になるので、
水溶性の食物繊維を取り入れることで、食べ過ぎを予防できますよ。
・糖質の吸収をゆるやかにしてくれる
この作用により、血糖値の急激な上昇を抑え、ゆっくりと血糖値を上げてくれます。
血糖値の急激な上昇は、身体に負担がかかるので、糖尿病の方には特に気をつけていただきたいものです。
また、急激に上昇すると、急激な下降を引き起こすこともあり、すぐ空腹を招くことも。
血糖値を一定にするためにも、水溶性の食物繊維を普段の食生活に取り入れてみましょう。
・吸着性
胆汁酸、コレステロールを吸着して外に出しやすくしてくれるので、コレステロールの低下に。
水溶性食物繊維を含む食べ物として、こんぶ、わかめ、めかぶ、もずくなどの海藻類、こんにゃく、納豆などがあります。
・せんい状
→イメージは水溶性のものよりも固いイメージ
上の図も書きましたが、繊維状のため、咀嚼回数が増えます。
それにより、食べ過ぎを防止し、肥満予防に。
また、顎の発達にもなります。
咀嚼が増えると脳の活性化にもつながるため、認知予防にもなりますよ。
・保水性が高い
胃や腸で水分を吸収すると膨らんで、腸を刺激します。
これにより蠕動運動が活発になり、便通をよくしてくれます。
便秘気味でお困りの方、なかなか体重の減らない方、メタボリックシンドロームの方。
ぜひお試しください。
不溶性食物繊維を含む食べ物として、ごぼう、蓮根、玄米、大豆、キャベツ、りんご、みかん、納豆(両方をバランスよく含む)などがあります。
豆知識として、果物、お野菜は熟す前と熟した後で食物繊維の種類が変わるのです。
このように不溶性→水溶性に変化します。
イメージとして、熟す前の柿は固いですよね、これが不溶性食物繊維。(せんい状)
熟した柿はジュクジュクしていているので、水溶性食物繊維(ヌルヌル系)。
これにはペクチンという食物繊維が関与しており、胃腸薬に添加されていることもあります。
どちらも便通改善には役立つのですが、ちゃんと噛んでたべたいな~歯ごたえ欲しいな~、お腹の調子整えたいなぁというときは、熟す前。
食べ過ぎたくないな~コレステロールも血糖値も気になるな~というときは、熟した後。
というように、ご自身の症状に合わせて食べて実験してみるのも楽しいかもしれませんね。
冬に旬の白菜、きのこ類でお鍋にすると、食物繊維がたくさん取れて、ビタミンも取れますので、風邪&体重増加の予防にもいいですよ。
お汁まできちんと飲むと、ビタミンもたっぷりとれるので、オススメです!
水溶性、不溶性ともに、身体の中にある老廃物を外に出しやすくしてくれるので、バランスよくとる必要があります。
どちらかに偏ってしまうと、すこ〜し気になることが起こってしまいます。
どのようなバランスで摂取すれば、効率的なのか気になりますよね?
次回のテーマは
「食物繊維をどのようなバランスでどのくらい摂取したらよいのか、服薬指導の方法について」です。
お楽しみにお待ち下さい。
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