解熱時に使うアセトアミノフェンは、ロキソプロフェンやイブプロフェンとはどう違うの?
どうやって熱を下げるの?
薬局で患者さんからこのような質問を受けるケースはあるかもしれません。
アセトアミノフェン製剤といえば、
などが存在し、解熱剤として処方されるケースが多いかと思います。
しかし、
「アセトアミノフェンがどのようにして解熱作用を示すのか?」
と作用機序について聞かれると即答に困るケースがあったことから、自身のためにも記事に残しておきたいと思います。
アセトアミノフェンは、
の2つの作用があります。
ちなみに抗炎症作用はありません。
視床下部の体温中枢に作用し熱放散を増大させ解熱作用を示します。
体の中の水分の移動と末梢血管の拡張とが相まって起こる発汗により体温を下げます。
汗がでなくて熱がこもっているような状態には適した薬剤といえるでしょう。
なお、平熱以上に体温を下げることはありません。
視床と大脳皮質の痛覚閾値の上昇効果にとって鎮痛作用を示します。
抗炎症作用はありません。
服薬指導ではNSAIDsのように「痛みや炎症をおさえます」といった説明はNGとなります。
アセトアミノフェンの鎮痛作用は「緩やかな痛みをおさえる」ことに限られており、「抗炎症作用はない」のがポイントです。
患者さんから聞かれる質問に、
「どれくらいで効いてきますか?」
といった「効果の発現時間について」が多くあるかと思います。
個人差がありますが、錠剤と坐剤のTmaxとT1/2は下記のとおりです。
経口薬に比べて坐薬の方がTmaxが短いイメージがありますが、錠剤の方がTmaxが短いのが驚きです。
Tmax | T1/2 | |
カロナール錠200mg 空腹時2錠服用(n=14) |
0.46±0.19 | 2.36±0.28 |
アンヒバ坐剤 400mg単回投与時(n=10) |
1.60±0.16 | 2.72±0.26 |
(単位 hr)
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」のFacebookページに「いいね!」をすると、薬剤師が現場で活躍するために役立つ情報を受け取ることができます。ぜひ「いいね!」をよろしくお願いします。
お客様により安全にご利用いただけるように、SSLでの暗号化通信で秘匿性を高めています。
コメント欄ご利用についてのお願い
※コメントはサイト管理者の承認後に公開されます