大塚製薬株式会社とH. ルンドベックA/S(本社:デンマーク)は、アルコール依存症における減酒薬として「nalmefene」(ナルメフェン)を日本で共同開発・商業化することについて合意したと発表した。
「nalmefene」(ナルメフェン)は、飲酒要求時に服用することで、中枢神経系に広く存在するオピオイド受容体を拮抗し、飲酒欲求を抑制する初めての頓用薬としてルンドベック社が開発を進めてきた。『お酒と上手に付き合う』という考え方のもと、減酒を目的とした頓用薬「nalmefene」(ナルメフェン)は、社会復帰を目指す患者さまにとっても継続可能な新たな治療の選択肢として期待されている。なお、欧州では「SelincroⓇ」(セリンクロ)の製品名で2013年4月から販売されている。
「nalmefene」(ナルメフェン)について
「nalmefene」は、オピオイド受容体拮抗薬。オピオイド受容体は、中枢神経系に広く分布し、脳内報酬系や情動制御、痛みのコントロールなどを司り、3つのサブタイプ(μ、κ、σ)が存在すると言われている。「nalmefene」は、μ受容体に働きかけて報酬効果を調整し、κ受容体を介して嫌悪感を抑制することによって、飲酒誘因刺激への過度な反応を抑え、減酒に伴うストレスを緩和させることが可能と考えられている。また受容体親和性が高く、半減期も長い事も特徴だ。既に販売を開始している欧州では多量飲酒リスク高値(男性では1日60g、女性では1日40g以上の飲酒量)の成人のアルコール摂取量を低減させるという適応をもつ世界初のアルコール依存症治療薬である。
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