トリプタノール(アミトリプチリン)末梢性神経障害性疼痛で使用可能に

うつ病や夜尿症などで使用されるトリプタノール(成分名:アミトリプチリン塩酸塩)ですが、公知申請にて2016年2月に末梢性神経障害性疼痛での効能・効果の追加を取得しています。

公知申請とは?

 

日本で承認されている医薬品の適応外使用について、有効性・安全性が医学・薬学的に「公知」である場合、臨床試験の全部または一部を新たに実施することなく適応拡大の承認申請ができる制度です。

つまり、効果もあり、安全であることが認められている場合、治験を一部or全部免除して適応拡大の申請ができる制度です。厚生労働省が公知申請しても差し支えないと通知を出されたものに対して、製薬メーカーは公知申請を行うことができます。通常、公知申請を行い、問題なければ6カ月程度で正式に承認されるといわれています。

・引用記事 トリプタノール(アミトリプチリン)「末梢性神経障害性疼痛」の効能効果、公知申請

 

「うつ」と「末梢神経障害性疼痛」の用法の違い

 

末梢性神経障害性疼痛の用法は?

アミトリプチリン塩酸塩として、通常成人1日10mgを初期用量とし、その後年齢、症状により適宜減量するが、150mgを超えないこととする。

うつ病・うつ状態の用法は?

アミトリプチリン塩酸塩として、通常成人1日30~75mgを初期用量とし、1日150mg まで漸増し、分割経口投与する。まれに300mgまで増量することもある。 なお、年齢、症状により適宜減量する。

服薬指導では注意を

「末梢性神経障害性疼痛」についてはこれまで適応外で使われていましたが、保険適応で使用することができます。末梢神経障害性疼痛の患者さんに「これは、うつの薬です」といった説明は絶対に避けたいですよね。

うつで処方されているのか、抹消神経障害性疼痛で処方されているのか、または末梢神経障害性疼痛からうつ状態になっているのか、見極めるためにも状態をヒアリングした上で適切な説明を心掛けましょう。

コメント欄ご利用についてのお願い

  • 薬剤師、薬学生、調剤事務、医師、看護師といった医療に携わる方が使用できるコメント欄となります。
  • 「薬剤師の集合知」となるサイトを目指していますので、補足・不備などございましたらお気軽に記入いただけると幸いです。
  • コメントの公開は運営者の承認制となっており「他のユーザーにとって有益な情報となる」と判断した場合にのみ行われます。
  • 記事に対する質問は内容によってお答えできないケースがございます。
  • 一般消費者からの薬学、医学に関する相談や質問は受けつけておりません。

※コメントはサイト管理者の承認後に公開されます

薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」のFacebookページに「いいね!」をすると、薬剤師が現場で活躍するために役立つ情報を受け取ることができます。ぜひ「いいね!」をよろしくお願いします。

お客様により安全にご利用いただけるように、SSLでの暗号化通信で秘匿性を高めています。

ページトップに戻る