薬局業務に携わっていると1度は経験するであろう処方薬の返品についてまとめました。
「新しく処方してもらったお薬が体にあわなかった。」
「前の薬に戻してほしい。」
「余ったから返品したい。」
様々な理由から返品を求められたことがある人も多いと思います。
気持ちはわかるし、返品を受けてあげたい気持ちはあるもののなんとなくできないような感じもするし•••。
となんとなくお断りしたことがある人もいるかと思います。
結論を言います。
処方されたお薬は返品・返金できません。
が、法的な根拠は見つけられませんでしたので、それらしい根拠を列挙しておきます。
もし「法的な根拠を知っているよ」という方がいらっしゃいましたら、ご意見・問い合わせページよりご連絡ください。
こういったトラブルを避けるためにはどんなことに気をつければよいでしょうか。
薬局で心がけておく3つのことをご紹介します。
1.アレルギー、生活上配慮すべきこと、副作用歴、これまでの処方歴をきちんと聞き取る。
これまでに使ったことがある薬、効かなかった薬、アレルギーがあった薬をきちんと聞き取ることで無用なトラブルを避けましょう。
運転をする、音楽家など特定の副作用が出ると困る方かどうかは事前に確認しておきましょう。
(抗ヒスタミン薬での眠気、前立腺肥大治療薬での立ちくらみ、フラベリック錠での聴覚障害など)
2.初めての薬や初めてジェネリックに変更する際には分割調剤を提案する。
通常2週間程度の処方では問題になることは少ないですが、3か月処方で用量変更ではない場合や初めてジェネリック医薬品に変更する際などは積極的に分割調剤ができることを事前に伝えておきましょう。
実際にするかどうかではなくそういったことが可能と伝えるだけでもトラブルを減らすことができます。
3.適切な使用にもかかわらず副作用が出た場合、医薬品副作用被害救済制度の対象となることを伝える。
お薬を正しく使ったにもかかわらず入院になるほどの健康被害が生じたときには医療費や年金の給付を行う公的な制度があります。
こちらからポスターなどもダウンロードできますのでしっかりと周知しておきましょう。
色々お伝えしましたが、クレームやトラブルが発生したときに法的な根拠を伝えたことで気持ちよく解決したという経験はあまりないと思います。
制度や法的な根拠を頭に入れておくことも大切ですが、相手の困っているという気持ちを思いやってしっかりと傾聴するようにしましょう。
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