前立腺がんの増殖には男性ホルモン(アンドロゲン)が関与していることから、前立腺癌治療にはアンドロゲンの合成を抑えたり、アンドロゲンの働きを抑える抗アンドロゲン薬が使用されるケースがあります。
「遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)」として2019年1月に発売されたのがアパルタミド(商品名:アーリーダ)です。
アパルタミド(商品名:アーリーダ)の作用機序や調剤時、服薬指導でのポイントをまとめました。
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上記によって、アンドロゲン受容体(AR)を介したシグナル伝達を阻害しアンドロゲン依存性悪性腫瘍の増殖を抑制します。
アパルタミドはCYP2C8、CYP3A及びカルボキシエステラーゼにより代謝のため下記の薬剤と併用でアパルタミドの血中濃度上昇
併用注意の主な薬剤 | |
CYP2C8阻害剤 | クロピドグレル |
CYP3A阻害剤 | イトラコナゾール、リトナビル、クラリスロマイシン |
アパルタミドはCYP2C9、CYP2C19、CYP3A、P糖蛋白(P-gp)、Breast Cancer Resistance Protein(BCRP)及び有機アニオン輸送ポリペプチド1B1(OATP1B1)を誘導のため下記の薬剤と併用で下記の薬剤の血中濃度上昇
併用注意の主な薬剤 | |
CYP3Aの基質となる薬剤 | ミダゾラム、ダルナビル、フェロジピン、シンバスタチン |
CYP2C19の基質となる薬剤 | オメプラゾール、ジアゼパム、ランソプラゾール等 |
CYP2C9の基質となる薬剤 | ワルファリン、フェニトイン、セレコキシブ等 |
P-gpの基質となる薬剤 | フェキソフェナジン、ダビガトラン、ジゴキシン |
BCRP及びOATP1B1の基質となる薬剤 | ロスバスタチン、アトルバスタチン等 |
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