関節リウマチ治療薬の治療薬であるJAK阻害薬、フィルゴチニブマレイン酸塩錠(商品名:ジセレカ錠)が2020年に製造販売承認されました。
関節リウマチではメトトレキサート(商品名:リウマトレックス)などのcsDMARDs(従来型抗リウマチ薬)が第一選択として処方されます。
従来型抗リウマチ薬で効果不十分な場合にbDMARDs(生物学的製剤)の使用が検討され、
bDMARDs(生物学的製剤)で効果不十分な場合や、使用が困難な場合にtsDMARDs(分子標的型抗リウマチ薬)の処方が検討されます。
JAK阻害薬はtsDMARDs(分子標的型抗リウマチ薬)に分類されます。
JAK阻害薬の作用機序や、フィルゴチニブの調剤時、服薬指導時のポイントをまとめました。
JAK阻害薬は炎症性サイトカインのシグナル伝達に関わるJAKの働きを阻害することで、関節リウマチの原因となる炎症性サイトカインの異常な産生を抑えます。
より細かいメカニズムについて解説していきます。
免疫細胞の表面に存在するサイトカイン受容体に炎症性サイトカインが結合すると、JAKにATPが結合しシグナル伝達がスタートします。
JAK阻害薬はJAKのATP結合部位に結合することでATPがJAKに結合するのを阻害し、炎症性サイトカインのシグナル伝達をシャットダウンさせるのです。
JAKには下記の4つが存在します。
フィルゴチニブマレイン酸塩錠(商品名:ジセレカ錠)はJAK1を選択的に阻害し、IL2、IL4などのサイトカインのシグナル伝達を阻害。T細胞の増殖やIFN-γ、TNF-α等の関節リウマチの病因に関わる炎症性サイトカインの産生を抑制します。
JAK阻害薬の詳しい作用機序はこちらにまとめています。
JAK阻害薬一覧・作用機序・服薬指導のポイント
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