2型糖尿病治療薬として処方されるのがSU剤のグリベンクラミド(商品名:オイグルコン、ダオニールなど)です。
グリベングラミドはSU剤の中でも強力であることから、処方の際には低血糖に特に注意が必要です。
またSU剤の併用は査定の対象になる可能性もあり、グリメピリド(商品名:アマリール)など併用の際には疑義照会しなければいけません。
グリベンクラミドについて作用機序、服薬指導、薬歴記載の要点についてまとめてみました。
スルホニルウレア剤(SU剤)は第一世代、第二世代、第三世代に分類されます。
第一世代SU剤
アセトヘキサミド(商品名:ジメリン)
第二世代SU剤
グリベンクラミド(商品名:オイグルコン、ダオニール)
グリクラジド(商品名:グリミクロン)
第三世代SU剤
グリメピリド(商品名:アマリール)
グリベンクラミドは第二世代に位置付けられます。
グリベンクラミドはインスリンを分泌する膵臓のランゲルハンス島β細胞に作用してインスリン分泌を促します。
膵臓のインスリン分泌機能が残っていなければ、効果を発揮することができません。
第三世代のSU剤であるグリメピリドのようなインスリン感受性改善作用は兼ね備えていません。
肝代謝酵素 CYP2C9 及び CYP3A4 により代謝されます。
オイグルコンのインタビューフォームによると、肝・腎に障害のない糖尿病患者にグリベンクラミド2.5mgを投与時のTmax が1.5時間、T1/2が2.7時間となっています。
グリベンクラミドは肺動脈性肺高血圧症治療薬のボセンタン水和物(トラクリア)と併用禁忌となっています。
グリベンクラミドもボセンタン水和物も胆汁酸の排泄を阻害し、肝酵素値上昇の発現率が増加することが報告されています。
速効型インスリン分泌促進薬であるグリニド系の薬剤はSU剤と作用点が同じであることから、併用すると査定される可能性があります。
そのためグリニド系の薬剤とSU剤が併用されている場合は疑義照会が必要です。
・インスリンを分泌する膵臓ランゲルハンス島β細胞を刺激してインスリン分泌を促す。
・飲み忘れた時は、とばして次回から正しい量を服用。
・低血糖の症状を伝える。
(動悸・手足の震え・強い空腹感・冷や汗・脱力感)
・低血糖時の対処方法について伝える。
(ブドウ糖5〜15g or 砂糖10〜30gを摂取 αGI併用時はブドウ糖を摂取)
・低血糖症状が起こりやすい時を理解していただく。
(シックデイ・激しい運動をした時・食事を抜いた時・過度の飲酒)
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