ヒルドイドソフト軟膏のジェネリック医薬品はヘパリン類似物質油性クリームになっているけど、ソフト軟膏と油性クリームって基剤に違いがあるの?
新人薬剤師や患者さんからもこのような質問を受けることがあるかもしれません。
「ソフト軟膏」は、ヒルドイドの販売元であるマルホさんがつけた名前で、メーカーによって呼び方が違うだけで先発品も後発品も油中水型クリーム(油成分の中に水成分が細かい粒子として浮遊しているタイプ)に分類されるのです。
ヘパリン類似物質関連は一般名処方で調剤ミスが多く報告されていますので、
基剤の種類、調剤時の注意点について解説していきます。
外用剤である、軟膏、クリーム、ローションは基剤によってさらに分けることができます。
1から7の順で、
となります。
クリームには油中水型(W/O型)と水中油型(O/W型)があり、
油中水型がヒルドイドソフト軟膏(ヘパリン類似物質油性クリーム)、水中油型がヒルドイドクリームとなります。
油中水型(W/O型)は油性成分が水性成分を取り囲んだ状態になっており、ヒルドイドソフト軟膏は水中油型クリームであるヒルドイドクリームに比べて被膜性が高くしっとりするのが特徴です。
ヒルドイドソフト軟膏もヒルドイドクリームも、どちらもクリーム(乳状型軟膏)で、一般名は下記のように区別されています。
【一般名】ヘパリン類似物質軟膏
→先発 ヒルドイドソフト軟膏
→後発 ヘパリン類似物質油性クリーム
【一般名】ヘパリン類似物質クリーム
→先発 ヒルドイドクリーム
→後発 ビーソフテンクリーム(現在は名称変更)・ヘパリン類似物質クリーム
薬局でも調剤ミスが多いので、一般名の場合は特に注意しなければいけません。
基剤 | 商品名 |
---|---|
クリーム 油中水型 W/O型 |
ヒルドイドソフト軟膏 ヘパリン類似物質油性クリーム「各種」 |
クリーム 水中油型 O/W型 |
ヒルドイドクリーム ビーソフテンクリーム(現在は名称変更) ヘパリン類似物質クリーム「各種」 |
ローション 乳剤性 |
ヒルドイドローション |
ローション 溶液性 |
ヘパリン類似物質ローション「各種」 ビーソフテンローション(現在は名称変更) |
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