こんにちは。
ライター薬剤師のリナです 。
梅雨時期は色々な体調不良を見かけますが、今回は喘息について書かせていただこうと思います。
現場で活躍する薬剤師のために、喘息患者さんへの服薬指導に役立つ情報になれば幸いです。
梅雨のシーズンになると、気圧の影響もあって天気の悪い日は喘息患者さんにとって辛い時期になるようです。
梅雨の時期は東洋医学では「湿邪(読み方:しつじゃ)」と呼ばれる症状が現れやすく、喘息の悪化の他に「胃の不調」「だるさ」「鈍い痛み」「むくみ」などが見られます。
湿度が高い状態が続くと、全身の皮膚面が冷え、自分の代謝熱が体内に溜まってしまうことにより、臓器が炎症を引き起こします。
喘息の場合は「肺が炎症を起こしている」と考えられています。
喘息は気道粘膜の慢性的なアレルギーの炎症です。
ハウスダストやカビ、花粉、気温や気圧の変化などの刺激物質により、気道が過敏に反応することで、内腔が狭くなり呼吸が苦しくなります。
持続する気道炎症は、過敏性の亢進をもたらして難治化します。
そのため、早めの対処で悪化しないようにすることが大切になってきます。
喘息の治療は「発作予防薬」と「発作に対する薬」が中心となってきます。
発作予防薬としては吸入ステロイド剤、発作改善薬としては吸入β2刺激薬が重症度に応じて使用、漢方薬は喘息発作の予防目的でステロイド剤との併用が効果的。
例としては胸部の圧迫感や喉のつまりをとる「柴朴湯」、普段からイライラしがちでストレスで症状が悪化するような人には「神秘湯」、薄く水っぽい痰を伴い冷えが原因で悪化するような人には「小青竜湯」「麻黄附子細辛湯」などが使用されます。
薬剤師をやっていて思うのは、生活のアドバイスも服薬時に一緒に行ってあげると患者さんから感謝されることが多いです。
「こんなに親切に教えてくれる先生は初めて」と言われるような時は薬の説明+αでお話した患者さんが多い気がします。
言われてみれば、薬剤師が服薬指導をするのは当たり前で、未病の段階で悪化を食い止める、もしくは鎮火できる薬剤師がセルフメディケーション意識の高まってきた現代において活躍してくるのではないかな、と思います。
喘息における食養生は下記の2点です。
1も2も特に梅雨の時期は重要で、ただでさえ高い湿度のせいでうまく空気の交換ができなくなっているところに水分を加えてしまったら症状は悪化しますし、前述したように「湿邪」の影響で消化機能は落ちるので、食べ過ぎてしまうと、熱が溜まって症状の悪化に繋がります。
オススメ食材は肺の働きを良くするギンナン・レンコン・百合根・梨。
梅雨の時期であればレンコンが取り入れやすいのではないでしょうか。
レンコンに含まれるタンニン(ポリフェノール)が細菌の増殖や炎症を抑える効果があります。
他に咳が出始めて体力が落ちてしまうようであれば、痰を切る効果もあるニンニクもオススメ。
逆にNG食材はもち米で作られたものは消化が悪く、炎症を助長するので、避けた方がいい食材です。
他は刺激の強いもの、タケノコや山菜などアクの強いもの、インスタント食品も避けた方がいいでしょう。
あとは当たり前ですが、室内の掃除、カビが繁殖しないように除湿機を利用したり、換気扇で換気をしたりすることも、服薬指導の中で確認できればいいのではないかな、と思います。
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