タリージェは半錠できる?

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伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

神経障害性疼痛治療薬であるタリージェ(一般名:ミロガバリン)は、
2.5mg、5mg、10mg、15mg4つの規格が存在することから、どの規格を準備するか、悩ましい薬剤ではないでしょうか。

通常の用法・用量は、

1回5mg 1日2回スタート
→1週間以上間隔をあけて5mgずつ増量し、
1回15mg 1日2回が維持量

ただし、腎機能低下時は1回2.5mgを使用することとなります。
また副作用を懸念する場合にも2.5mgの使用が考慮されることもあると思います。

タリージェは2019年の発売当初は半錠、一包化も不可の薬剤でしたが、改良によって2020年3月ころの出荷製品より半錠、一包化ともに「可能」となっています。

製薬メーカーとしては、調剤の際、1回分の規格があればそれを使用することを推奨していますが、全ての規格を準備しても、処方頻度が低い規格が期限切れになってしまう・・・。なんてことは極力避けたいのが本音だと思います。

そのため仮に2.5mgの処方頻度が極端に低い場合は、2.5mgは採用なし、5mgを採用とし、2.5mg処方時は5mgを半錠で対応するのも一つの方法かと思います。

先発医薬品のため医師の許可がない限り変更調剤はできませんが、新規採用時などに医師からどの規格を採用するか相談された際などは「半錠で対応できることになった」ということを頭に入れておくとよいでしょう。

なお、2021年2月時点では、2.5mg1錠より、5mg半錠の方が薬価が低くなることから、患者さんの金銭的負担は少なくなります。

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伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

2006年 京都薬科大学 薬学部卒。

調剤併設ドラッグストアのスギ薬局に新卒で入社。
調剤部門エリアマネージャーを経験後、名古屋商科大学院経営管理学修士課程にて2年間経営学を学び、経営管理学修士号(MBA)を取得。
2013年4月、シナジーファルマ株式会社を設立。
2013年8月、薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」をリリース。

薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」は臨床で役立つ学術情報や求人広告を発信し月間24万PV(2023年6月時点)のアクセスが集まるメディアとして運営中。

2021年より福岡県北九州市にてティーダ薬局を運営(管理薬剤師)。

1983年11月 岡山県倉敷市で生まれ、水の都である愛媛県西条市で育つ。
大学より京都・大阪で14年間、沖縄Iターン特集立ち上げのため沖縄県で4年間暮らし、現在は福岡県民。
二児の父親。

当面の目標は、
「息子達の成長スピードに負けないこと」

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