神経障害性疼痛に処方されるのがCa2+チャネルα2δ(アルファ2デルタ)リガンドと呼ばれる薬剤です。
の2成分が存在します。
それぞれの違い、作用機序、そして薬局での服薬指導のポイントについてまとめました。
神経障害性疼痛は大きく末梢性(PNP)と中枢性の2つに分けられます。
2019年時点ではリリカが中枢性・末梢性どちらにも適応があり、タリージェが末梢性のみに適応をもっています。
中枢性、末梢性の代表的疾患は下記のとおりです。
中枢性
末梢性
リリカ・タリージェ 適応の違い
一般名 | プレガバリン | ミロガバリン |
商品名 | リリカ | タリージェ |
メーカー | ファイザー | 第一三共 |
適応 | 神経障害性疼痛 線維筋痛症に伴う疼痛 |
神経障害性疼痛 |
神経障害性疼痛の用法・用量の違いは下記のとおり。
両薬剤とも腎排泄のため腎機能低下時には減量が必要です。
リリカ・タリージェ 神経障害性疼痛の用量
商品名 | リリカ | タリージェ |
1日服用回数 | 2回 | 2回 |
初期用量/日 | 150mg | 10mg |
増量方法 | 1W以上あけて300mgまで | 1W以上あけて1回5mgずつ |
維持用量 | 300mg | 30mg |
1日最高用量 | 600mg | 30mg |
神経障害による疼痛は、興奮性の神経伝達物質が過剰に放出された状態になっています。
プレガバリン・ミロガバリンは興奮性の神経伝達物質の放出を抑制して痛みを緩和すると考えられています。
具体的な作用機序は下記の図を参照ください。
図1 プレガバリン・ミロガバリン作用機序イメージ
疼痛時は、シナプス前終末に電位依存性カルシウムチャネルを通じてCa2+(図1 の灰色の○)が取り込まれ興奮性神経伝達物質(図1 のオレンジの△)が過剰に放出された状態となっています。
α2δリガンドであるプレガバリン、ミロガバリンは電位依存性カルシウムチャネルにあるα2δ サブユニット(図1 の緑色の部分)に結合し、Ca2+のシナプス前終末への取り込みを抑えます。
シナプス前終末においてカルシウムイオンの流入を減少させることで、興奮性神経伝達物質の放出を抑制し痛みを緩和すると考えられています。
リリカやタリージェが処方された患者さんへ、服薬指導のチェック事項をピックアップします。
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