最近、医療従事者向けの情報誌だけでなく、JRや地下鉄などのドアにまで薬剤師転職サイトの宣伝を見かけるようになりました。
2012年の厚労省の報告によると、日本の薬剤師の数は28万人。日本の人口が1億2千万人ですので薬剤師が総人口に占める割合はたった0.2%でしかありません。それでもJRに広告を出せるのは、薬剤師の転職にニーズがあり、転職支援会社が収益を出せている証拠なのでしょう。
では薬剤師が転職支援会社に登録して仕事を紹介してもらうメリット・デメリットを考えてみたいと思います。
1.自分で仕事を探す手間が省ける
「年収500万、土日休み、駅近く」など自分の希望を伝える事で仕事を探してくれます。「手間が省ける」ことは転職エージェントを利用する一番のメリットではないかと思います。
2.代理で条件の交渉をしてくれる場合がある
自分が言いにくい給与面などの交渉を代わりに行ってくれます。しかし、医師と違い薬剤師の場合は交渉で給与に大きく差がでる事はありません。前職時の給与や仕事内容で給与が決定する傾向がありますので「条件の交渉」はあまり期待しない方が良いでしょう。
3.断る場合など代理人を通せる
万が一、自分が断りにくい場合は代理人が断ってくれるのはメリットだと思います。
1.本当に自分に合う職場か分からない
紹介される企業は転職エージェントの主観、企業との関係、手数料などで左右される事もあるため、本当に自分のキャリアにあった職場かは疑問があり。
2.エージェントを通すため、直接申し込むより時間がかかる
面接までの段取り、面接から入社まで転職エージェントが仲介として入るため、直接申し込む場合より時間がかかります。
3.採用した企業に負担がかかる(年収の25%~30%)
例えば年収500万円で入社した場合、採用した企業は転職支援会社に100万~150万の紹介料を支払わなければなりません。経営者の方の中には転職支援会社に払うなら「直接応募してくれた薬剤師さんに少し上乗せしたい」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
情報を収集する目的で、転職支援会社に登録する事はよい事だと思います。実際、転職支援会社を通して入社するか、直接応募して入社するかはメリット、デメリットを考慮した上で決めるのがよいでしょう。
就職活動を丸投げするのではなく、主体的に自分自身のキャリアにしっかり向き合う事が、自分に合った職場を見つけるカギになるのではないでしょうか。
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