在宅医療をする上で多職種連携は欠かせません。
往診同行を行う薬局も増えてきていますね。
私も日々往診に同行していますが、私のように最初から薬局やドラッグストアに就職した方は医師や看護師の使う略語に戸惑うことが多いと思います。
そこで今回は私が在宅医療にかかわってきた中でこれは大事だと思った略語を紹介します。
略語 | 意味 | |
職業 | Dr. | 医師 |
Ns | 看護師 | |
CS | ケアスタッフ。ヘルパーさんや介護福祉士さんなど | |
ケアマネ | ケアマネージャー。在宅医療の中心です | |
OT | 作業療法士。日常作業や本人の希望する作業(調理・洗濯・絵を描くなど)に関するリハビリを担当 | |
ORT | 視能訓練士。視機能に関するリハビリを担当 | |
PT | 理学療法士。主に歩行など運動機能のリハビリを担当 | |
ST | 言語聴覚士。発語などの言語機能と嚥下・摂食機能のリハビリを主に担当 | |
診療科 | ウロ | 泌尿器科 |
オルト | 整形外科。整外(せいげ)ということも | |
ギネ | 婦人科 | |
デルマ | 皮膚科 | |
プシコ | 精神科 |
検査 | 意味 |
バイタル | 体の状態を示す情報。血圧、体温、心拍数、SpO2の4つをさすことが多い |
BP | 血圧 |
BT | 体温。KTと表記されることも |
プルス | 心拍数 |
SpO2 | 血液中の酸素分圧。単位は%。喘息やCOPDの患者さんでは少し歩いただけで低下してきます。サチュレーション、サットといわれることも |
生化 | 生化学検査。血液検査のうち腎機能、肝機能、電解質を調べるもの |
血算 | 血算(けっさん)検査。血液検査のうち血球数、アルブミンなどを調べるもの |
血糖 | 通常HbA1cを指す |
凝固 | PT-INRの検査。ワーファリン服用患者は基本的に毎月検査をしながら用量を調節します。単にINRということも |
BNP | 心不全の状態を見る検査値。心不全治療を行っている患者さんでは定期的にみます。上昇したら利尿剤を増やしたりします |
用語 | 意味 |
インテーク | 被介護者の現在の状態の聞き取りなどの初回面談。通常ケアマネさんが行います |
ムンテラ | 医療者、患者ご家族を含めた現状や病状共有の場。インフォームドコンセントと近いですがどちらかといえば現状共有という意味合いが強い |
IC | インフォームドコンセント。処置や手術を伴う場合に同意を得るための説明 |
アナムネ | 病歴。既往歴。アレルギーなど |
ENT | 退院 |
病気・治療 | 意味 |
CA | 不整脈 |
DM | 糖尿病 |
BA | 気管支喘息 |
CF | 心不全 |
Af | 心房細動 |
GC | 胃がん |
HOT | 在宅酸素療法 |
バルーン | 尿道カテーテル。膀胱留置カテーテル |
ストマ | 人工肛門。ストーマとも |
アッペ | 虫垂炎。いわゆる盲腸 |
デク | 褥瘡。デクビということも。ドイツ語Decubitusから |
デブリ | 褥瘡表面などの壊死組織を除去すること。デブリするなど |
タキる | 頻脈。Tachycardiaから。タキったなど |
PCI | ステント。留置後は通常しばらくの間は抗血小板薬を飲むことになります |
せん妄 | 一過性の見当識障害。一時的な認知症の悪化という表現がわかりやすい |
ボンビバ | 皮下注のビスホスホネート製剤。起床時薬の服薬が難しい患者さんによく使われてます。錠剤が2016年に発売されました |
ネスプ | 静注の腎性貧血の患者さんにつかうEPO製剤。 商品名ですが普段薬局で扱わないので |
° | 時間。12°にPOなど看護記録でよく見かけます |
PO | 経口投与 |
IV | 経静脈投与、静注 |
IM | 筋肉内投与、筋注 |
SC | 皮下注射、皮下注 |
私が実際に在宅医療にかかわる中で、よく見かけたり聞いたりする用語をまとめてみました。
必ずしも覚える必要はないと思いますが、知っていると在宅に関わる医療従事者とのコミュニケーションがスムーズに進むと思います。
特にこれらから在宅医療を始める薬剤師さんのお役に立てれば幸いです。
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