【吸入デバイスの選択】患者さんを見て吸入薬を提案できる薬剤師になりましょう(服薬指導編)

この記事を書いた人

加納裕介(かのうゆうすけ)

株式会社ケイファーマ 代表取締役
MRファーマシスト 運営代表
薬剤師

最近は特に、気管支喘息、COPDといった呼吸器疾患に多くの吸入デバイスが発売になっています。

吸入指導を院内でされる医療機関もありますが、薬局薬剤師による吸入指導もアドヒアランスの向上に大きく関与できるのではないでしょうか。

また服薬指導だけでなく、今後は患者さんの個性に合わせて、最適な吸入デバイスを提案できることもアドヒアランス向上のカギになるでしょう。

今回は患者さんの個性に合わせて、どのような吸入デバイスと指導が向いているかを考えてみたいと思います。

吸入デバイス一覧

・理解力と記憶力の低下のある患者さま

吸い忘れ・服用方法の間違い・重複服用の恐れがある。

→簡便な操作・服用回数の少ないタイプが良い。(例:1日1回型のレルベアエリプタ)

・視力の低下(老眼、白内障)のある患者さま

説明書の字、カウンターが読めない可能性あり。

→大きな説明書を用意する。大きな残量カウンターがベター。

(例:タービュヘイラーは視覚的に残量に色がついているので見やすいかもしれません)

・手指の震え・力が弱いような患者さま

吸入器の固定や力を入れて押せない、容器を回せない。

→エアゾール剤は固定したり、押す力が必要。メーカーが提供している補助器具を使う。

・吸入力が弱っている患者さま

吸い残し、口腔ガンジダ等副作用や、効果が不十分になる。

→吸気流速を考えたデバイスがベター(エアゾール等)。また、トレーナーを準備する。

 

特に小児や高齢者の患者さんでは状態によって最も使いやすく、日常の吸入で馴染むデバイスは違ってきます。

薬剤師として先ずは、吸入薬のデバイスの特徴をしっかり熟知して、定期的な吸入指導に活かしていきましょう。

この記事を書いた人

加納裕介(かのうゆうすけ)

株式会社ケイファーマ 代表取締役
MRファーマシスト 運営代表
薬剤師

30歳で製薬会社のMRを辞め、2015年4月より念願の経営者として薬局運営を始める。
薬局経営とともに、『MRファーマシスト』(MR経験を持つ薬剤師を意味する)を提唱しWEBサイトやSNSを駆使したゲンバ目線の情報発信は注目を集め【ミクス】・【デキル管理薬剤師ラボ】で連載も持つ。
2016年からは本気で薬局を開局したい人を対象に『独立開局成功塾』を東京・大阪の2拠点で開催しており、夢を持つ若手薬剤師に独自の経営ノウハウを惜しみなく提供している。

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