LAMA・LABAって何??配合剤と代表的な薬剤一覧

この記事を書いた人

伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

こんにちは。

ファーマシスタ編集長の伊川勇樹です。

ここ最近COPDに適応のある吸入薬の新薬が増えてきましたね。

その中でよく見かける横文字。

LAMA、LABA

吸入薬が処方されない薬局ではあまり目にされないかもしれませんが、いま旬な薬剤でもありますので、自分自身への忘備録として記事に残しておこうと思います。

LAMAとは?(読み方:ラマ)


LAMA(ラマ)=Long-acting muscarinic antagonist

訳すると、長時間作用性抗コリン薬のことをいいます。

LAMAに該当する薬剤としては、

  • チオトロピウム臭化物水和物(商品名:スピリーバ)
  • グリコピロニウム臭化物(商品名:シーブリ)
  • アクリジニウム臭化物(商品名:エクリラ)
  • ウメクリジニウム臭化物(商品名:エンクラッセ)

が挙げられます。

一方、短時間作用型の抗コリン薬であるイプラトロピウム(商品名:アトロベント)や臭化オキシトロピウム(商品名:テルシガン)はSAMA (Short-acting muscarinic antagonist)といわれます。

LABAとは?(読み方:ラバ)


LABA(ラバ)=Long-acting β2agonist

訳すると長時間作用性β2刺激薬のことをいいます。

LABAに該当する薬剤としては、

  • サルメテロールキシナホ酸塩(商品名:セレベント)
  • インダカテロールマレイン酸塩(商品名:オンブレス)
  • ホルモテロールフマル酸塩水和物(商品名:オーキシス)

があります。

抗コリン薬同様に短時間作用性β2刺激薬はSABA (Short-acting β2-agonist)といわれます。

LAMAとLABAの配合剤は?

ウメクリジニウム臭化物(LAMA)

ビランテロールトリフェニル酢酸塩(LABA)
=商品名アノーロ(GSK)

グリコピロニウム臭化物(LAMA)

インダカテロールマレイン酸塩(LABA)
=商品名ウルティブロ(ノバルティス)

チオトロピウム臭化物水和物(LAMA)
+
オロダテロール塩酸塩(LABA)
=商品名スピオルト(ベーリンガー)

が2017年現在で発売されています。

実際にあったケースですが、シーブリを吸入されていて、オンブレスがONされたケース。薬剤代や吸入による身体的負担を軽減するためにも、配合剤であるウルティブロへの切り替えを提案したところ大変喜ばれた事例がありました。

ステロイドも含め吸入薬も配合剤がゾクゾクと上市されていますので、どの単剤の配合剤なのか把握しておく必要がありそうです。

吸入薬一覧についてはこちらにまとめています。

吸入薬一覧(LABA・SABA・抗コリン薬・ステロイド)「気管支喘息・COPD治療」

この記事を書いた人

伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

2006年 京都薬科大学 薬学部卒。

調剤併設ドラッグストアのスギ薬局に新卒で入社。
調剤部門エリアマネージャーを経験後、名古屋商科大学院経営管理学修士課程にて2年間経営学を学び、経営管理学修士号(MBA)を取得。
2013年4月、シナジーファルマ株式会社を設立。
2013年8月、薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」をリリース。

薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」は臨床で役立つ学術情報や求人広告を発信し月間24万PV(2023年6月時点)のアクセスが集まるメディアとして運営中。

2021年より福岡県北九州市にてティーダ薬局を運営(管理薬剤師)。

1983年11月 岡山県倉敷市で生まれ、水の都である愛媛県西条市で育つ。
大学より京都・大阪で14年間、沖縄Iターン特集立ち上げのため沖縄県で4年間暮らし、現在は福岡県民。
二児の父親。

当面の目標は、
「息子達の成長スピードに負けないこと」

座右の銘は、
「まくとぅそうけい なんくるないさ」
=「誠実に心をこめて精進していれば、なんとかなる!!」

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