パキシル錠からパキシルCR錠への切り替え時に気を付けることは?

この記事を書いた人

加納裕介(かのうゆうすけ)

株式会社ケイファーマ 代表取締役
MRファーマシスト 運営代表
薬剤師

パキシル錠は、SSRIの中でも比較的古くから使われている薬で、デプロメール、ルボックスの後に発売されています。ジェネリックが販売されているのもご存じかと思います

2012 年 6月に発売されましたパキシルCR錠は、先生方もご存じのように薬が胃で完全に溶けず、腸まで到達した頃に成分であるパロキセチンが溶け出すという仕組みを持った錠剤です。

パキシルCR錠のメリット

通常の錠剤であるパキシルを服用すると、胃で成分が溶けだし、最も多い副作用の一つである吐き気が出やすくなります。
徐放化することにより血中濃度の立ち上がりが緩やかになります。その為、日内変動が少なくなり、副作用の発現が抑えられるのです。

切り替えの用量について

パキシル錠10mg→パキシルCR錠12.5mg
パキシル錠20mg→パキシルCR錠25mg
(薬物動態から推定される「パキシル CR 錠」と「パキシル錠」の用量関係)

「10mgと12.5mgで用量が違う!!」

含有量が異なるのは、徐放錠にしたことにより肝初回通過効果を強く受ける、そのため用量を増やしてAUCを同等にしているとのことです。

なおパキシルCR錠の適応は『うつ、うつ状態』のみとなるので気を付けましょう(2013年11月現在)
(パキシル錠の適応『うつ、うつ状態・パニック障害・強迫性障害・社会不安障害』となっています)

 

この記事を書いた人

加納裕介(かのうゆうすけ)

株式会社ケイファーマ 代表取締役
MRファーマシスト 運営代表
薬剤師

30歳で製薬会社のMRを辞め、2015年4月より念願の経営者として薬局運営を始める。
薬局経営とともに、『MRファーマシスト』(MR経験を持つ薬剤師を意味する)を提唱しWEBサイトやSNSを駆使したゲンバ目線の情報発信は注目を集め【ミクス】・【デキル管理薬剤師ラボ】で連載も持つ。
2016年からは本気で薬局を開局したい人を対象に『独立開局成功塾』を東京・大阪の2拠点で開催しており、夢を持つ若手薬剤師に独自の経営ノウハウを惜しみなく提供している。

記事作成のサイトポリシーについてはコチラ

この投稿者の最近の記事

「加納裕介」のすべての投稿記事を見る>>

コメント欄ご利用についてのお願い

  • 薬剤師、薬学生、調剤事務、医師、看護師といった医療に携わる方が使用できるコメント欄となります。
  • 「薬剤師の集合知」となるサイトを目指していますので、補足・不備などございましたらお気軽に記入いただけると幸いです。
  • コメントの公開は運営者の承認制となっており「他のユーザーにとって有益な情報となる」と判断した場合にのみ行われます。
  • 記事に対する質問は内容によってお答えできないケースがございます。
  • 一般消費者からの薬学、医学に関する相談や質問は受けつけておりません。

CAPTCHA


※コメントはサイト管理者の承認後に公開されます

薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」のFacebookページに「いいね!」をすると、薬剤師が現場で活躍するために役立つ情報を受け取ることができます。ぜひ「いいね!」をよろしくお願いします。

お客様により安全にご利用いただけるように、SSLでの暗号化通信で秘匿性を高めています。

ページトップに戻る