こんにちは、薬剤師バーテンダーのスギです。
食事は大切ですよね。健康なら周期的にお腹が空き、その時には何を食べても美味しく感じるので不思議です。
なにも最高級のものでなくても、
「今日も1日3食美味しく食えた。ありがたや、ありがたや」
となります。
ある胃腸薬の宣伝文句に「食べる前に飲む!」というものがあります。まさにその通りで、私たちが健全な食生活を送るにあたっては、胃腸を良好なコンディションにしておくことが必要です。
今回はそんな大切な胃腸が病んだ時にどのような対策をすればいいか、漢方薬にフォーカスして考えていきます。
胃腸がとても大切な臓器であることはお分かりかと思います。反面、とてもデリケートな臓器でもあります。大切なものは壊れやすいのです。
胃腸トラブルの原因は様々ですが、主に3つに大別できます。水害、ストレス、体質です。
水害とは水分の取り過ぎと、それに伴う冷えです。最近ようやく身体を冷やし過ぎないように常温のペットボトル飲料が販売されるようになっていますが、コレ私はだいぶ前からいずれ販売されるだろうと思っていました。自慢はいいとして、原因の1つは水害です。
さて、ストレスも問題ですね。強いストレスは炎症を起こし、胸やけ、げっぷ、みぞおちの熱感につながります。
最後に体質です。「原因は体質です」と言われるとズッコケそうになるのですが、3大要因の1つとされているところからその多さを感じさせられます。
水害型、ストレス型、体質型、それぞれのタイプ別提案処方をご紹介します。
健胃作用の平胃散に水分代謝作用の五苓散を加えた処方です。
夏場の胃腸トラブルに適し、胃のつかえ感、お腹の緩み、身体の重だるさを改善します。クーラー病にもいいです。
神経症の効能があり、ストレスからくる胸やけ、げっぷ、みぞおちのつかえ感に効果があります。お酒の飲みすぎで胸やけが治らない方にもオススメです。
胃腸虚弱の方で食べ過ぎたわけではないのにお腹の緩みがあるといった症状に向きます。消化吸収を促し、胃腸の働きを改善する効果があります。
以下、まとめます。
胃腸トラブルの3大要因は水害、ストレス、体質である。
特徴:食後の胃もたれ・膨満感、身体の重だるさ、身体の冷え
提案処方:胃苓湯
キラーフレーズ:「身体の冷えを取り、症状を改善します」
特徴:過剰なストレス、げっぷが多い、お腹がゴロゴロ鳴る
提案処方:半夏瀉心湯
キラーフレーズ:「神経性の胃腸トラブルに向きます」
特徴:胃腸虚弱体質、食が細い、胃もたれ・お腹の張りが多い
提案処方:六君子湯
キラーフレーズ:「普段から整腸剤が欠かせない人に」
追記: 純粋に胃の痛みが強い場合には安中散、腹痛が強い場合は桂枝加芍薬湯をオススメするといい。
もちろん、これはほんの一例となります。ですので、この引き出しをひとまず持っておき、患者様によって若干のアレンジを効かせていただければ、満足度の向上にも繋がるものと思われます。
ぜひ、参考にしてくださいね。
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