ARBの中でも半減期が長く持続性があるのがアジルサルタン(商品名:アジルバ)です。
アジルサルタンについて作用機序、服薬指導のポイントについてまとめてみました。
アンデオテンシンⅡがアンデオテンシン受容体(AT1受容体)に結合すると血管平滑筋が収縮し血圧が上がります。
アジルサルタンをはじめとしたARBはアンデオテンシンⅡがAT1受容体に結合するのを阻害することで血圧の上昇を抑える作用があります。
アンデオテンシン受容体にはAT1受容体とAT2受容体のサブタイプがあるのですが、アジルサルタンはAT1受容体に選択的に結合し、アンデオテンシンⅡがAT1に結合するのを阻害することで、血圧の上昇を抑え、血圧を低下させる働きがあります。
アジルサルタンのインタビューフォームによると、健康成人に絶食時単回投与した時の未変化体のTmaxとT1/2は下記の通りです。
規格 | Tmax(hr) | T1/2(hr) |
10mg | 2.3±1.0 | 13.1±1.4 |
20mg | 1.8±0.6 | 13.2±1.4 |
アジルサルタンは脱炭酸により代謝物M-Iに、また、CYP2C9により代謝物M-IIに代謝されます。
アジルバのインタビューフォームによると、食後投与すると空腹時投与に比べてCmax、AUCが共にやや低下することが報告されています。
健康成人12例を対象にアジルサルタン40mgをクロスオーバー法で朝食絶食時又は食後に単回投与したときの未変化体の血漿中濃度の推移及び未変化体、代謝物M−Ⅰ及びM−Ⅱ薬物動態学的パラメータは以下のとおりであった。アジルサルタンを食後投与したときの未変化体の Cmax、AUCは絶食下投与したときと比べて、それぞれ3.0%、8.4%減少した。
引用元 アジルバインタビューフォーム
飲み忘れに気づいた場合、主治医から特別指示がない場合は「気づいた時に服用する。ただし次回服用まで8時間以上間隔あける」こととなっています。
飲み忘れた場合は、気が付いたときに1回分を飲んでください。ただし、次の服用時間まで8時間以上あけるようにしてください。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。
引用元 アジルバ薬のしおり
・1日1回投与(タイミング・食事の縛りはない)
・1日最大は40mgまで
・BP変動によるふらつきに注意
(自動車の運転・高い所での作業に注意)
・飲み忘れ時の対応を指導
(通常は気づいた時に服用・次回服用まで8時間以上あける)
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