オーソライズドジェネリック(AG)とは??ジェネリックとの違い

この記事を書いた人

伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

【オーソライズドジェネリック】

日本において、アレグラの「オーソライズドジェネリック」フェキソフェナジン塩酸塩錠(SANIK)を日医工が独占販売することをサノフィ社と合意した事で注目を集めました。

オーソライズドジェネリックとジェネリックの違い

では、「オーソライズドジェネリック」とは他のジェネリックとはどう違うのでしょうか?

オーソライズ【authorize】:[名]正当と認めること。公認すること。

という意味があります。

シンプルに言えば、オーソライズドジェネリックとは 「先発品メーカーに公認された、先発品と全く同じ後発品」

すなわち、有効成分や添加物、製造方法までもが完全に先発品と同一なのが、オーソライズドジェネリックなのです。

 

オーソライズドジェネリック

オーソライズドジェネリックを販売する理由・目的

ではなぜ、先発メーカーが、全く同じ後発品の販売を公認するのでしょうか?

先発品メーカーにとって、後発品が普及する事で売り上げが落ち込むことは大きな損失となります。

通常のジェネリック医薬品は特許が切れるまで発売する事はできませんが、 オーソライズドジェネリックに関しては

先発品メーカーと契約を結んだ会社が、特許が切れる前に先行販売をする事ができるのです。

特に後発品の場合、先行優位が働きやすい特徴があります。

現場の薬剤師の先生なら気持ちはよく分かると思いますが、一度ジェネリックを購入すると、在庫を増やしたくない、患者さんを混乱させたくないという理由から、メーカーをあまり変更したくないですよね??

すなわち、他社より先駆けて後発品を発売する事は圧倒的に有利になるのです。

このように、先発メーカーがジェネリックの発売によって減少する利益を補うために、予め他社と契約を結んで利益を確保する事が「オーソライズドジェネリック」の狙いでもあるのです。

この記事を書いた人

伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

2006年 京都薬科大学 薬学部卒。

調剤併設ドラッグストアのスギ薬局に新卒で入社。
調剤部門エリアマネージャーを経験後、名古屋商科大学院経営管理学修士課程にて2年間経営学を学び、経営管理学修士号(MBA)を取得。
2013年4月、シナジーファルマ株式会社を設立。
2013年8月、薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」をリリース。

薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」は臨床で役立つ学術情報や求人広告を発信し月間24万PV(2023年6月時点)のアクセスが集まるメディアとして運営中。

2021年より福岡県北九州市にてティーダ薬局を運営(管理薬剤師)。

1983年11月 岡山県倉敷市で生まれ、水の都である愛媛県西条市で育つ。
大学より京都・大阪で14年間、沖縄Iターン特集立ち上げのため沖縄県で4年間暮らし、現在は福岡県民。
二児の父親。

当面の目標は、
「息子達の成長スピードに負けないこと」

座右の銘は、
「まくとぅそうけい なんくるないさ」
=「誠実に心をこめて精進していれば、なんとかなる!!」

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