2018年9月の北海道胆振東部地震の際、この方は、北海道にたまたま滞在していて、被災されました。
ホテルに電気はなかったそうで、インスリンを冷蔵庫に入れておくことができませんでした。
しかし、たまたま水だけはホテルに来ていたそうで、ペットボトルにお水を入れてインスリンを冷やして、大丈夫だったそうです。
また、空港で泊まらざるを得なくなったり、帰宅するのが何日も遅れたりしたそうです。
1型糖尿病になったばかりで、血糖コントロールがなかなかうまくいかない中、大変な思いをされていたと思います。
インスリン製剤の針と消毒綿は、たくさん持参していたので、それの心配はなかったそうですが、サバイバル経験をされて、これから長くインスリンと付き合う上で、とても良い勉強になったと、おっしゃっていました。
薬剤師としては、地震や台風で停電した際など、緊急事態の薬剤の保管についても勉強しておく必要があると思いました。
インスリン製剤は未使用品は冷蔵庫(2〜8℃)で保管となっていますが、
ノボノルディスクファーマのホームページに災害などで冷蔵庫が使用できない場合、インスリン製剤未使用品の室温での保管期限が記されています。(2018年時点)
インスリンアナログ製剤
ヒトインスリン製剤
GLP-1 受容体作動薬
読者の中にも、糖尿病療法指導士などの資格取得をしていたり、ご自身で糖尿病やそれらの薬について、すでに詳しく学ばれている薬剤師はいると思います。
薬局薬剤師ですと、例えば日本糖尿病療法指導士認定制度というものは、病院勤めではないと受験資格を満たさないため、糖尿病について本格的に学びたくても、勉強のきっかけやモチベーションが得にくいということもあります。
ですが、西東京糖尿病療法指導士のように、病院勤めではなくても、さらには医療従事者でなくても、取れる資格があります。事務員さんで資格を取得している方もおられるようです。
そういったものにチャレンジして、知識を深めるのもいいと思いますので、みなさんも探してみてください。
参考
1)難病情報センター 劇症1型糖尿病 公益財団法人難病医学研究財団(厚生労働省補助事業)
2)国立国際医療研究センター糖尿病情報センター
3)Free Styleリブレ Abbott公式サイト、添付文書
4)科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2016:編集 日本糖尿病学会
5)認定特定非営利活動法人 日本IDDMネットワーク
6)ノボ ノルディスク ファーマ株式会社 -緊急時の保管について
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