近日中に薬価収載予定の肥満症治療薬「オブリーン」。
①消化管や膵臓から分泌される脂肪の分解酵素「リパーゼ」を阻害することで
↓
②消化管からの脂質の吸収を抑制し
↓
③その結果、体重を減少 内臓脂肪を減少させる。
という日本初の作用機序を持った薬剤です。11月19日に薬価収載の予定でしたが、保険適応するかどうかを巡り、追加データを求められているようです。
「オブリーン」の適応は、
肥満症(ただし、2 型糖尿病及び脂質異常症を共に有し、食事療法・運動療法を行ってもBMI が25kg/m2 以上の場合に限る)
となっていますが、肥満症とはどういう状態なのでしょうか?
また肥満と肥満症はどう異なるのでしょうか?
肥満とは体を構成する成分の内、脂肪組織の占める割合が過剰に増加した場合をいいます。
WHOの体格基準である、BMIが25以上の状態を一般的に「肥満」と言われています。
そしてBMIが25以上であり、下記うち1つ以上の健康障害を合併している場合、もしくは合併しない場合でもCTで測定した内臓脂肪面積が100cm2以上の場合、「肥満症」と診断されるのです。
すなわち、ただ単に「肥満」状態では「肥満症」という病名がつくことはありません。
「肥満症治療薬が発売!!」などとメディアで報道されると、「ダイエット薬」「やせ薬」と勘違いされ健康な方からも相談を受けるケースがあるかと思いますが、肥満症という病気を薬剤師としても理解しておく必要がありそうです。
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