外用剤はお風呂上がりやシャワーの後に塗ると、吸収がよくなると聞いたのですが、フロジン液はお風呂上がりに塗った方がいいですか?
円形脱毛症にフロジン液(一般名:カルプロニウム塩化物水和物)が処方された患者さんから、このような質問を受けた時、どのように薬剤師は答えるべきでしょうか?
リアップユーザーである私は、思わず「シャンプーの後、髪を乾かしてからの塗布がいいですよ」と指導してしまい苦い経験をしたことがあります。
フロジン液の塗り方、タイミングについてまとめました。
フロジン液は入浴直後やシャワー直後など皮膚にほてりがある状態では使用してはいけないこと、と添付文書に記載されています。
理由はフロジン液(カルプロニウム)はアセチルコリン様作用があるため、湯上りや、洗髪直後などに使用すると、汗腺の機能亢進による発汗と末梢血管の血流増加作用による熱感が強くあらわれる傾向があるためです。
このため、薬剤師は、
「入浴後やシャワー後は皮膚のほてりが冷めてから塗ってください」
と服薬指導しなければいけません。
カルプロニウムはおもに2つの作用があります。
血管を広げ血流を良くするとともに、機能低下状態にある毛嚢(もうのう)にも作用して発毛を促進させます。
またアセチルコリンと違い、コリンエステラーゼに分解されにくく、持続性があるのが特徴です。
患者さんからよく受ける質問は、
「どれくらい塗ったら効果がでる?」
「いつから効果がでますか?」
といった「効果」と「期間」に対する内容ではないでしょうか。
フロジン液のインタビューフォームでは、
脱毛症(円形・悪性・び慢性・壮年性)での有効率は55.9%(181/324)という記載があります。
また臨床試験の期間は1〜2ヶ月以上となっています。
以上のことから、
「効果を発現するまでは最低でも1〜2ヶ月以上かかること」
「すべての症例に効果があるわけではない(有効率は55.9%)」
であることは必要に応じてお伝えするとよいでしょう。
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