2016年1月7日にマルホさんからキノロン系抗菌外用剤であるゼビアックスローション(成分名:オゼノキサシン)が発売されました。
ざ瘡(ニキビ)や、表在性皮膚感染症に効果のあるゼビアックスローション(成分名:オゼノキサシン)について、特徴を簡単にまとめてみました。
などの好気性及び嫌気性のグラム陽性菌とグラム陰性菌が適応菌種となります。
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)にも抗菌作用があるとされています。
表在性皮膚感染症、ざ瘡(ざそう)(化膿性炎症を伴うもの)
細菌が複製するのに必要な酵素(DNAジャイレース、トポイソメラーゼⅣ)を阻害することで、DNAの複製を阻害し、殺菌的に作用します。
適量を1日1回、患部に塗布する。なお、ざ瘡に対しては洗顔後、患部に塗布する。
1日2回ではダメなの?と思われる方のために、こちらも参考にどうぞ。
尋常性ざ瘡患者を対象に本剤1日2回(朝夜)及び1日1回(夜)、及びプラセボを12週間塗布した後期第Ⅱ相臨床試験では、本剤1日2回(朝夜)投与群及び1日1回(夜) 投与群はいずれもプラセボ群に比較して有意な炎症性皮疹数の減少率を示し、両群の有効性は同程度でした。また、用法反応関係について最大対比法で検討した結果、最も適切なモデルは1日1回飽和型であると考えられました。さらに、安全性は、本剤1日2回(朝 夜)投与群及び1日1回(夜)投与群とで差は見られませんでした 。 尋常性ざ瘡患者を対象に本剤1日1回(夜)、プラセボ1日2回(朝夜)及びナジフロキサシンローション1日2回(朝夜)を12週間塗布した第Ⅲ相比較臨床試験では、最終評価時の炎症性皮疹数の減少率において、本剤群のプラセボ群に対する優越性及びナジフロキサシンローション群に対する非劣性が検証されました。以上の結果から、本剤の1日当たりの投与回数を1回と設定しました。
引用元 マルホ 「ゼビアックスローション使用上の注意」
つまり1日1回塗ろうが、2回塗ろうが、効果も安全性も変わらないのだから1日1回にしようということです。
・表在性皮膚感染症の治療にあたっては、1週間で効果が認められない場合は使用を中止すること。
・ざ瘡の治療にあたっては、4週間で効果が認められない場合は使用を中止すること。
また、炎症性皮疹が消失した場合には継続使用しないこと。
・耐性菌の発現等を防ぐため、疾病の治療上必要な最小限の期間の使用にとどめること。
上記3点は処方医サイドの注意点となりますが、漫然に処方されている場合は薬局でも注意喚起が必要です。
ダラシンT(クリンダマイシンリン酸エステル)
・リンコマイシン系
・1日2回洗顔後に塗布
・ゲルとローションがあり
アクアチム(ナジフロキサシン)
・ニューキノロン系
・1日2回塗布、尋常性ざ瘡は洗顔後に塗布
・軟膏、クリーム、ローションがあり
ざ瘡(化膿性炎症を伴う)に適応を持つ外用抗菌剤としては、アクアチム、ダラシンにつづく、3成分目の薬剤になります。
ゼビアックスローション(オゼノキサシン)の大きな特徴といえば1日1回塗布でOKという点(他の薬剤は1日2回塗布)でしょう。
またローションですが、垂れにくい特性があり指にとって塗布が可能とのことです。
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