第一三共からの大型新薬として期待される抗血小板剤がエフィエント錠(プラスグレル塩酸塩)です。
同じ作用機序を持つ薬剤としてプラビックス錠(クロピドグレル)があり、エフィエント錠(プラスグレル塩酸塩)と共にチエノピリジン系薬物に分類されます。
血小板細胞のADP受容体に作用し、血小板凝集を促進させるシグナル伝達を抑制し、抗血小板作用を示します。
ADP=アデノシンニリン酸
血小板から放出される、アデノシンニリン酸(ADP)は、血小板の細胞膜にあるP2Y12受容体を介してさらなる血小板凝集をひき起こします。
プラスグレルやクロピドクレルは、ADPのP2Y12受容体への結合を阻害し、血小板の凝集と血栓の形成を抑制します。
チエノピリジン系薬物が作用するためには、代謝されて活性型に変換される必要があります。
エフィエント(プラスグレル)はプラビックス(クロピドクレル)よりも活性代謝物への変換効率が高く、ADP受容体への阻害と虚血性イベントの抑制が強力だとされています。
投与開始日に20mg、その後は維持用量として3.75mgを経口投与します。
薬剤師としてはハイリスク薬として副作用のチェックを!
抗血小板薬は出血リスクが伴うことから、普段から患者さんの変化をチェックしましょう。
歯磨き時の口からの出血や、打ち身等の内出血の有無特に高齢者では気づかないところで症状が起きていることもあるので普段からのチェックが必要です。
エフィエントの国内第3相試験(PRASFIT-Elective試験)の結果によると、安全性の評価項目である大出血、小出血および臨床的に重要な出血については、エフィエント(プラスグレル群)で5.4%、プラビックス(クロピドグレル群)で6.2%でした。
両剤に安全性の差はないというデータですが、両剤とも服用する限り出血リスクはあることを患者さんに理解してもらいましょう。その上、リスクとベネフィットを話せるとより理解は深まると思います。
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