アレグラドライシロップの再分包(撒き直し)の可否

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もも

薬剤師

小児への抗アレルギー剤として、アレグラドライシロップ(以下、アレグラDS)が処方されることがあるかと思います。

  • 0.3g/包の処方が来ているけど、在庫の関係で0.6g/包しか置いてない!
  • 0.3g/包の期限が切れてしまって0.6g/包しかない!
  • 他の粉薬と一緒に分包したい!

なんてこともあるのではないでしょうか。

では、そんなときにアレグラDS0.6g/包は再分包(撒き直し)して0.3g/包にしたり、他剤と一緒に分包して良いのでしょうか?

アレグラDSの再分包(撒き直し)の可否について解説します。

アレグラDSの基本情報

効能・効果

アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、アトピー性皮膚炎)に伴うそう痒

用法・用量

アレグラ用法

アレグラDSは6ヵ月以上の小児に使用可能で、体重ではなく年齢によって投与量が決定します。

ストロベリー風味

包装単位

0.3g/包、0.6g/包

再分包(撒き直し)の可否

結論からいうと、アレグラDSは再分包(撒き直し)不可です。

メーカーによると、アレグラDSは二顆粒法という方法によって製造されているとのことです。

二顆粒法とは、有効成分であるフェキソフェナジン塩酸塩を含む顆粒と含まない顆粒を混合して製造する方法です。そのため、再分包(撒き直し)を行うと有効成分を含む顆粒と含まない顆粒に偏りが生じてしまう可能性があります。

この二顆粒法を用いて製造を行っていることから、アレグラDSは他剤と一緒に分包することも基本的には不可となります。

しかし、IFにおいて、他剤との配合については配合変化の情報が記載されています。

下記薬剤は、配合しても1日後は性状に全く変化はなく、残存率も97.3%-104.4%であったとのことです。

アレグラと分包可能な薬剤リスト

配合変化のデータはありますが、1日分のデータしかないようです。

いずれにせよ、アレグラDSの再分包(撒き直し)、他剤との配合は避けた方が良さそうですね。

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もも

薬剤師

明治薬科大学 薬学部卒

都内薬学部を卒業後、総合病院に勤務し、DI業務を経験。医療現場のニーズに応えられるように日々精進し、情報を収集・発信中。
臨床の薬剤師のために、そして患者さんのために!

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