生化学検査のセットに入っているため採血を行ったらほぼ必ず検査をするカリウム値について解説します。
細胞外と細胞内の電位差を保つ役割や心臓の拍動などに影響を与えます。
通常細胞外は4 mmol/L程度ですが、細胞内は100mmol/L程度の濃度があります。
Na+やH+と交換されることで細胞内外の濃度を保っています。
3.6-4.8 mmol/L*1
18歳以上の男性は2500mg以上、女性は2000mg以上が摂取目安とされています。
慢性腎臓病(CKD)の人の場合1500〜2000mg/日の制限をされることがあります。
カリウムを多く含む食材や、カリウムを減らす調理法を知って指導できるようにしましょう。
生野菜、果物、イモ類、肉魚類など多くの食品にカリウムは含まれています。
特にバナナ、里芋、ほうれん草、ひじきなどには多く含まれていますので不足しているひとには積極的に推奨、制限が必要なひとには少量に抑えるよう伝えましょう。
カリウムは水溶性なので
などの調理方法で同じ食品でもカリウム含量を30%程度減らすことができます。
おいしい健康さんなどカリウム制限食レシピを紹介しているサイトもたくさんあります。
つい避ける食べ物ばかり強調してしまいがちですが
美味しく食べられる食べ方を伝えられるようにしましょう。
高齢者や心不全治療をしている患者ではカリウムに影響を与える薬剤を服用している可能性が高いため必ず定期的に確認をして薬剤調整を提案できるようにしましょう。
参考
*1 日本臨床検査標準協議会 基準範囲共用化委員会 編 日本における主要な臨床検査項目の共用基準範囲
本田孝行著 検査値を読むトレーニング
黒川清著 水・電解質と酸塩基平衡
日本人の食事摂取基準
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