こんにちは。
薬剤師ライターのJです。
今回の記事は同僚から実際に聞いた話ですが、その内容を知っていないと私も間違えそうだなと思った「硝酸イソソルビド徐放剤の一般名処方」についての話を書きたいと思います。
ある日のことです。
Jさん、久しぶりに調剤過誤やってしまいました・・・。
それは珍しいですね、どんなミスだったんですか?
その同僚薬剤師は別の薬局でも働いており、経験豊富であまりミスもしない薬剤師だったので、参考のために聞いてみました。
実は・・・。
ということで今回はこの調剤過誤に関するクイズを出したいと思います。
硝酸イソソルビド徐放錠20mgに該当する先発医薬品は次の1〜4のうちどれでしょうか?
いかがでしょうか?
内科の処方がメインの薬局の方には簡単でしたでしょうか?
以下解説になります。
いうことで、
正解は1のフランドル錠20mgです。
このクイズは硝酸イソソルビドと一硝酸イソソルビドの見分けがつくかという問題でした。
そしてこのクイズそのものが今回の調剤過誤の内容になります。
同僚の薬剤師は硝酸イソソルビド徐放錠20mgの処方が出ていた患者に対して、アイトロール錠20mgを調剤して間違いに気づかず渡してしまいました。
効能効果は両薬剤とも狭心症が同じ適応となっており、規格も20mgで同じ、さらに用法も1日2回朝夕食後と同じであり、頭に「一」がつくかつかないかでしっかり判断できないと間違えてしまう可能性があります。
フランドル錠は徐放錠なので、「かみくだいて服用すると一過性の血中濃度の上昇に伴って頭痛が発生しやすくなる」という注意事項を知っていれば、徐放錠という文字から間違いに気づくこともできたかもしれませんね。
こういった服薬指導時に伝える注意事項を知っておくといろんな場面で役に立ちます。
参考までに私の覚え方ですが、アイトロールのアイは1、トロールはニトロ基と覚えてもらえれば、アイトロールは一硝酸と反射的に判断できると思います。
ちなみにフランドルはニトロ基が二つ付いています。
この調剤過誤と似たような事例は検索すると他の薬局においても何例か発生しているようで厚生労働省にも報告が上がっています。
この記事を見た方は、ぜひ周りの薬剤師にも注意喚起していただければと思います。
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