妊娠中・妊婦へのインフルエンザワクチン予防接種は可能??

この記事を書いた人

伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

インフルエンザのシーズン前になると、薬局でもインフルエンザの予防接種の相談を受ける機会があるかと思います。

その質問の中で、

「妊娠中にインフルエンザワクチンは接種できるの?」

と聞かれることもあるのではないでしょうか。

日本産婦人科学会が妊婦のインフルエンザワクチンの接種について見解を示しておりますので、質問を受けた際の参考になればと思います。

Q:妊婦へインフルエンザワクチンの予防接種は安全か?

A: 妊婦へのインフルエンザワクチンに関しては安全性と有効性が証明されています。

新型インフルエンザワクチンに関しても、妊婦における重篤な副作用報告はありまん。チメロサール等の保存剤が含まれていても安全性に問題はないことが証明されています。

インフルエンザワクチンでは重篤なアナフィラキシーショックが100万人当たり2〜3人に起こることが報告されており、卵アレルギーのある方(鶏卵、鶏卵が原材料に含まれている食品類をアレルギーのために日常的に避けている方)ではその危険が高い可能性があります。

したがって、卵アレルギーのある妊婦(鶏卵、鶏卵が原材料に含まれている食品類をアレルギーのために日常的に避けている方)にはワクチン接種を勧めない方がよいでしょう。
日本産婦人科学会より】  

※2015年11月19日 追記

後輩の薬剤師さんから、「防腐剤フリーのインフルエンザワクチンがあるよ」と教えていただきました。
妊婦さんに関しては、防腐剤(チメロサール)なしのワクチンの方がより無難かと思われます。

・参考資料
保存剤とインンフルエンザワクチンについて(厚生労働省)

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伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

2006年 京都薬科大学 薬学部卒。

調剤併設ドラッグストアのスギ薬局に新卒で入社。
調剤部門エリアマネージャーを経験後、名古屋商科大学院経営管理学修士課程にて2年間経営学を学び、経営管理学修士号(MBA)を取得。
2013年4月、シナジーファルマ株式会社を設立。
2013年8月、薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」をリリース。

薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」は臨床で役立つ学術情報や求人広告を発信し月間24万PV(2023年6月時点)のアクセスが集まるメディアとして運営中。

2021年より福岡県北九州市にてティーダ薬局を運営(管理薬剤師)。

1983年11月 岡山県倉敷市で生まれ、水の都である愛媛県西条市で育つ。
大学より京都・大阪で14年間、沖縄Iターン特集立ち上げのため沖縄県で4年間暮らし、現在は福岡県民。
二児の父親。

当面の目標は、
「息子達の成長スピードに負けないこと」

座右の銘は、
「まくとぅそうけい なんくるないさ」
=「誠実に心をこめて精進していれば、なんとかなる!!」

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