昨今は施設在宅や個人在宅と「在宅医療」で薬剤師が活躍する場面が増えてきました。
そこで度々必要になってくるのが「簡易懸濁法」です。
現在は病院だけでなく薬局でも活用の場が増えています。
今まで粉砕に時間を取られていた患者さんへ「簡易懸濁」を提案することで、
薬局にとっても患者さんやご家族にとってもメリットがあるケースがあります。
簡易懸濁とは何か?
また簡易懸濁の方法の一例、メリットについてまとめました。
錠剤の粉砕やカプセルを開封をせずに錠剤やカプセルをそのまま、あるいはコーティング破壊やカプセルを開封し、約55℃の温湯に入れ、崩壊・懸濁させて経管投与(経鼻胃チューブ、胃瘻、腸瘻)する方法です。
日本薬局方ではカプセルを溶かすためには37℃±2℃の水で10分以内に溶けることが規定されています。
10分間放置しても37℃以下にならない最低温度が55℃なので、簡易懸濁では約55℃の温湯で行います。
実際の現場では高齢者で錠剤やカプセルが服用しにくい場合に簡易懸濁法を利用して服用しやすくすることもあります。
簡易懸濁法には様々な方法があります。
一例としてご説明します。
その他「倉田式経管投薬法」など水剤瓶を用いた実施方法もあります。
経管投与でない場合に簡易懸濁法を利用することがある昨今では状況に応じた適切な実施の仕方を検討する必要があります。
簡易懸濁法が一般的に活用される前は錠剤を粉砕(つぶし)し経管投与で行っていました。
簡易懸濁法は下記のように粉砕(つぶし)よりも利点が多くあります。
粉砕不可な薬があるのと同様で簡易懸濁が不可なもの、配合変化を起こしてしまうものもあります。
簡易懸濁が適さない例
簡易懸濁の可否については病院の薬剤部がインターネット上で公表していたり、書籍もありますので、薬剤別に確認するのがよいでしょう。
簡易懸濁法では薬を溶かすにあたり10分間おいて待つ時間があります。
その際、薬の汚染にも細心の注意を払う必要があります。
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