2019年にペットアレルギーを抑えることを謳った「ムヒDC速放錠」が発売され、ドラッグストアにも多く問い合わせがきています。
この製品は第二世代抗ヒスタミン薬であるメキタジンを含みますが、既にスイッチ化している成分であり、本成分を含有している製品も多くあるため、既存品と違いがあるのか調査しました。
市販のメキタジン含有製品は下記の4種類に大別されます。
それぞれについて具体的に記載していきます。
ストナリニ・ガードが販売されており、本製品では、医療用医薬品としてアレルギー性鼻炎等の標準用量である6mg/dayとなっています。
適応症は、
「花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和:鼻みず、鼻づまり、くしゃみ」
であり、他の第二世代抗ヒスタミン薬と同様に花粉症などに利用することができるようになっています。
注意点として、緑内障及び排尿困難がある者には使用禁忌であるため、当該患者には販売しないよう注意しなければいけません。
ムヒDC速溶錠、ジンマート、ピロットA錠、ポジナール錠などがあります。
4mg/dayと、高用量メキタジン製剤の2/3となっています。
適応症は、
「しっしん・かぶれによるかゆみ、鼻炎、じんましん」
となっており、高用量メキタジン製剤では適応のなかったじんましん症状、皮膚掻痒にも使用可能となっています。
また、禁忌症も異なります。
高用量では緑内障、排尿困難には使用できませんでしたが、こちらは「相談すること」となっており、専門家への相談の上で購入可能です。
なお、医療用医薬品であるメキタジン製剤は、緑内障の中で「閉塞隅角緑内障」のみ禁忌となっており、開放性緑内障患者への販売は問題ないと考えられます。
医療用のメキタジン製剤は「前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者」に対しては禁忌のため、前立腺肥大の患者への販売は行わない方が無難かと考えられます。
皮膚症状用メキタジン製剤の中で、特徴のある製品について記載しています。
howatt技術を用いた薬剤加工がされており、水なしでの服用が可能。
動物アレルギー対策を謳っている。
VB2、VB6、ニコチン酸アミドが含まれており、皮膚正常化の促進が期待できる。
ロートアルガード鼻炎内服薬ゴールドZなど、メキタジン4mg/dayを主薬として数種類の成分を配合した鼻炎薬です。
適応症は、
「急性鼻炎、アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎による次の諸症状の緩和:くしゃみ、鼻みず(鼻汁過多)、鼻づまり、なみだ目、のどの痛み、頭重(頭が重い)」
となっています。
運転等は禁忌であるものの、第一世代抗ヒスタミン配合鼻炎薬よりは眠気が比較的起こりにくいことを特長とし、第一世代抗ヒスタミン薬で強い眠気や集中力の低下が起こる方の急性鼻炎症状にお勧めしやすい配合製剤と考えます。
メキタジン由来による禁忌は2の皮膚症状用と同じと思われますが、他配合成分の影響もあり商品ごとにやや異なります。
メキタジン4mg/dayを含み、鼻炎薬と同様に、くしゃみや鼻水の緩和を目的として配合されています。
配合剤であり、禁忌も製品ごとにやや異なります。
※ムヒDC速溶錠はフェニルケトン尿症患者には禁忌(L-フェニルアラニンを含むため)
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