注射用水・滅菌精製水・精製水・蒸留水の違いは?

この記事を書いた人

伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

日本薬局方において水は、常水(水道水・井戸水)、精製水滅菌精製水注射用水の4種類が定められています。

精製水、滅菌精製水、注射用水はそれぞれどのように違うのか?また蒸留水についても触れてみたいと思います。

注射用水、滅菌精製水、精製水、蒸留水の違い・比較

精製水

常水(水道水・井戸水)をイオン交換や蒸留、超ろ過、逆浸透を単独はそれらを組み合わせ精製したもので不純物を含みません。

コンタクトレンズの洗浄保存剤の調整医療器具の洗浄、試薬の調整などに使用されます。
容器入りの精製水は気密容器に入ったものになります。

滅菌精製水

精製水をさらに滅菌処理したものが滅菌精製水です。精製水を密封容器に入れて、滅菌したものや、あらかじめ滅菌した精製水を無菌的に無菌の容器に入れた後、密封したものとなります。

点眼剤経口剤軟膏剤に使われたり、医療器具の最終洗浄に使用されます。

注射用水

精製水を滅菌したうえで、発熱性物質(エンドトキシン)試験に適合したもの注射用水です。

注射用水の容器入りは、注射用水を密封容器に入れて滅菌したもの、またはあらかじめ滅菌した注射用水を無菌的に無菌の容器に入れた後、密封したものとなります。 

蒸留水

蒸留水は常水を蒸留したものになります。微量の不純物は残ります。
バッテリー水などに用いられます。

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伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

2006年 京都薬科大学 薬学部卒。

調剤併設ドラッグストアのスギ薬局に新卒で入社。
調剤部門エリアマネージャーを経験後、名古屋商科大学院経営管理学修士課程にて2年間経営学を学び、経営管理学修士号(MBA)を取得。
2013年4月、シナジーファルマ株式会社を設立。
2013年8月、薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」をリリース。

薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」は臨床で役立つ学術情報や求人広告を発信し月間24万PV(2023年6月時点)のアクセスが集まるメディアとして運営中。

2021年より福岡県北九州市にてティーダ薬局を運営(管理薬剤師)。

1983年11月 岡山県倉敷市で生まれ、水の都である愛媛県西条市で育つ。
大学より京都・大阪で14年間、沖縄Iターン特集立ち上げのため沖縄県で4年間暮らし、現在は福岡県民。
二児の父親。

当面の目標は、
「息子達の成長スピードに負けないこと」

座右の銘は、
「まくとぅそうけい なんくるないさ」
=「誠実に心をこめて精進していれば、なんとかなる!!」

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