市販のロキソニンSと医療用ロキソニンの違い・比較

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伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

OTCロキソニン 市販のロキソニンS

 

「市販のロキソニンSと病院で処方されるロキソニンは同じなの?」

薬局でよく受ける質問の一つかと思います。

市販のロキソニンS(写真左)と医療用のロキソニン錠(写真右)について簡単にまとめてみたいと思います。

有効成分・大きさは全く同じ

市販のロキソニンSと医療用のロキソニンは下記のとおり成分、添加物共に全く同じ薬剤です。

有効成分
ロキソプロフェンナトリウム水和物
68.1mg
(無水物として60mg)

添加物
ヒドロキシプロピルセルロース、三二酸化鉄、乳糖水和物、ステアリン酸マグネシウム

また市販のロキソニンの方がPTPシートが大きいため、一見大きく見えますが、大きさも市販のロキソニンSと医療用のロキソニンはまったく同じとなっています。(医療用には割線があり)

承認されている効能・効果・用法に違いがある

医療用のロキソニンの場合
・関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、歯痛
・手術後、外傷後並びに抜歯後の鎮痛・消炎
成人にロキソプロフェンナトリウム(無水物として)1回60mg、1日3回経口投与する。頓用の場合は、1回60~120mgを経口投与。

・急性上気道炎の解熱・鎮痛
成人にロキソプロフェンナトリウム(無水物として)1回60mgを頓用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、原則として1日2回までとし、1日最大180mgを限度。

市販のロキソニンSの場合

・頭痛・月経痛(生理痛)・歯痛・抜歯後の疼痛・咽喉痛・腰痛・関節痛・神経痛・筋肉痛・肩こり痛・耳痛・打撲痛・骨折痛・ねんざ痛・外傷痛の鎮痛
・悪寒・発熱時の解熱

成人は1回1錠 1日2回まで。
再度症状があらわれた場合には3回目服用OK。服用間隔は4時間以上あける。

このように、医療用に比べ市販薬は頓服として承認されています。また使用できるケースも市販薬は少なくなっています。

この記事を書いた人

伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

2006年 京都薬科大学 薬学部卒。

調剤併設ドラッグストアのスギ薬局に新卒で入社。
調剤部門エリアマネージャーを経験後、名古屋商科大学院経営管理学修士課程にて2年間経営学を学び、経営管理学修士号(MBA)を取得。
2013年4月、シナジーファルマ株式会社を設立。
2013年8月、薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」をリリース。

薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」は臨床で役立つ学術情報や求人広告を発信し月間24万PV(2023年6月時点)のアクセスが集まるメディアとして運営中。

2021年より福岡県北九州市にてティーダ薬局を運営(管理薬剤師)。

1983年11月 岡山県倉敷市で生まれ、水の都である愛媛県西条市で育つ。
大学より京都・大阪で14年間、沖縄Iターン特集立ち上げのため沖縄県で4年間暮らし、現在は福岡県民。
二児の父親。

当面の目標は、
「息子達の成長スピードに負けないこと」

座右の銘は、
「まくとぅそうけい なんくるないさ」
=「誠実に心をこめて精進していれば、なんとかなる!!」

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