アレジオンLX点眼液0.1%の特徴・服薬指導のポイント

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伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

1日2回の持続性抗ヒスタミン点眼液であるアレジオンLX点眼液0.1%(一般名:エピナスチン塩酸塩)が2019年11月27日に薬価収載されました。

従来のアレジオン点眼液0.05%は1日4回(朝、昼、夕、寝る前)が通常の用法となっていることから、

「仕事が忙しく日中に点眼できない・・・」
「寝る前に忘れてしまう・・・」

といった問題があります。

「LX」は、“Lasting extend=効果をさらに長く引き伸ばす「持続性」”を意味します。
懸濁などによる技術ではなく、エピナスチンの濃度を2倍(0.05%→0.1%)に高めた製剤です。

1日2回で1日効果を発揮することから、患者さんの身体的な負担が軽減されることが期待されています。

アレジオンLX点眼液0.1%の特徴や服薬指導のポイントについてまとめました。

用法・用量は1日2回

通常の用法・用量は1回1滴を朝・夕の2回使用します。

添加物にベンザルコニウムは含まない

添加物は下記のとおり。

  • リン酸二水素ナトリウム水和物
  • リン酸水素ナトリウム水和物
  • 塩化ナトリウム
  • pH 調節剤

塩化ベンザルコニウムを含まないことから、「コンタクトレンズの上から使用を避けること」といった記載は添付文書にはありません。

防腐剤を含まないマルチドーズ型(多回使用型)となっています。

作用機序

  • ヒスタミンH1受容体拮抗作用
  • 肥満細胞からのヒスタミンなどのメディエーター遊離抑制作用

上記2つの作用によって、アレルギー性結膜炎での充血や痒みを改善します。

服薬指導のポイント

  • 通常は痒みがない場合でも治療期間中は定められた用法・用量で使用。
  • 汚染を防ぐためにも使用前に手を洗い容器の先端が目につかないように注意。
  • 皮膚に付着した薬剤は拭き取ること。
  • 全身性の副作用を抑え効果を高めるためにも1~5分間閉瞼して涙囊部(目と鼻の間)を指で圧迫する。
  • 他の目薬と併用する場合は最低でも5分は間隔をあける。

参考
アレジオンLX点眼液 インタビューフォーム

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伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

2006年 京都薬科大学 薬学部卒。

調剤併設ドラッグストアのスギ薬局に新卒で入社。
調剤部門エリアマネージャーを経験後、名古屋商科大学院経営管理学修士課程にて2年間経営学を学び、経営管理学修士号(MBA)を取得。
2013年4月、シナジーファルマ株式会社を設立。
2013年8月、薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」をリリース。

薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」は臨床で役立つ学術情報や求人広告を発信し月間24万PV(2023年6月時点)のアクセスが集まるメディアとして運営中。

2021年より福岡県北九州市にてティーダ薬局を運営(管理薬剤師)。

1983年11月 岡山県倉敷市で生まれ、水の都である愛媛県西条市で育つ。
大学より京都・大阪で14年間、沖縄Iターン特集立ち上げのため沖縄県で4年間暮らし、現在は福岡県民。
二児の父親。

当面の目標は、
「息子達の成長スピードに負けないこと」

座右の銘は、
「まくとぅそうけい なんくるないさ」
=「誠実に心をこめて精進していれば、なんとかなる!!」

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