旅行時・外出時にキサラタン点眼液は冷蔵庫保管が必要?バッグに入れていい?

この記事を書いた人

伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

緑内障治療薬のキサラタン点眼液(成分名:ラタノプロスト)を処方される患者さんから、

患者さま

年末年始は旅行にいくのだけど、キサラタンは持って行っていいのかしら?

という質問を受けることが多くあるかと思います。

旅行の際、わざわざ保冷バッグを持っていくのは大変ですよね??

キサラタンを旅行に持っていく際の対応について、考えてみたいと思います。

キサラタンの保存方法・温度(冷所)

キサラタンの保管方法は

2~8℃=冷蔵庫保管

というイメージが強いと思います。

ファイザーのDIに確認を取った所、

開封後遮光した状態で、

30で4週間経過後、主成分の含有率低下は認められず。
35℃で4週間経過後(湿度75%)で主成分の5%減少。
40℃で4週間経過後(湿度75%)で主成分の9%減少。

という実験データがあるとの事でした。

すなわち、開封後4週間で使い切ると想定した場合、

30℃以下=室温で保存していれば問題はないのです。

旅行時はキサラタンをバッグに入れても問題なし

もちろん高温になると成分の変化がみられますので、コタツやストーブなどの暖房機器の傍には置かないように注意が必要になります。

「私は旅行に行けるのかしら??」

と患者さんから不安そうに質問を受けた場合、このように不安を取り除いてあげましょう。


薬剤師

旅行への持参は問題ありません。

開封後は30℃以下での室温保管の場合、4週間以内に使い切れば品質に問題ないというデータがあります。
ただし遮光をし、ストーブやコタツなどの傍には置かないように注意してくださいね。

 

この記事を書いた人

伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

2006年 京都薬科大学 薬学部卒。

調剤併設ドラッグストアのスギ薬局に新卒で入社。
調剤部門エリアマネージャーを経験後、名古屋商科大学院経営管理学修士課程にて2年間経営学を学び、経営管理学修士号(MBA)を取得。
2013年4月、シナジーファルマ株式会社を設立。
2013年8月、薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」をリリース。

薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」は臨床で役立つ学術情報や求人広告を発信し月間24万PV(2023年6月時点)のアクセスが集まるメディアとして運営中。

2021年より福岡県北九州市にてティーダ薬局を運営(管理薬剤師)。

1983年11月 岡山県倉敷市で生まれ、水の都である愛媛県西条市で育つ。
大学より京都・大阪で14年間、沖縄Iターン特集立ち上げのため沖縄県で4年間暮らし、現在は福岡県民。
二児の父親。

当面の目標は、
「息子達の成長スピードに負けないこと」

座右の銘は、
「まくとぅそうけい なんくるないさ」
=「誠実に心をこめて精進していれば、なんとかなる!!」

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