イフェクサー(ベンラファキシン)の作用機序・代謝・副作用は?

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伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

ファイザーからSNRIであるイフェクサーSRカプセル(ベンラファキシン塩酸塩)が発売されました。

国内でのSNRIは、トレドミン(ミルナシプラン塩酸塩)、サインバルタ(デュロキセチン塩酸塩)につづく、3剤目となります。

イフェクサー(ベンラファキシン塩酸塩)の作用機序は?

うつ病では脳内のセロトニン、ノルアドレナリン量が少なくなった状態になっています。イフェクサー(ベンラファキシン)はセロトニンとノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで脳内のセロトニン・ノルアドレナリン濃度を上昇させます。

SNRIとは、Serotonin Noradrenaline Reuptake(再取り込み) Inhibitor(阻害)の略語です。

代謝は?

主に肝代謝酵素 CYP2D6、一部CYP3A4で代謝されます。

主な副作用は?

ファイザーが行った国内短期試験において認められた副作用(発現率5%)は

・悪心
・傾眠
・口内乾燥
・便秘
・浮腫性めまい
・頭痛
・動悸

などが挙げられます。

服薬指導のポイント・注意点

・服用開始後は「ムカツキ」「口内乾燥」「眠気」などの症状がでるが徐々に少なくなることを説明。
・リスペリドン併用の場合、イフェクサーのCYP2D6の阻害作用によりリスペリドンの血中濃度が上昇する可能性あり。

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伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

2006年 京都薬科大学 薬学部卒。

調剤併設ドラッグストアのスギ薬局に新卒で入社。
調剤部門エリアマネージャーを経験後、名古屋商科大学院経営管理学修士課程にて2年間経営学を学び、経営管理学修士号(MBA)を取得。
2013年4月、シナジーファルマ株式会社を設立。
2013年8月、薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」をリリース。

薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」は臨床で役立つ学術情報や求人広告を発信し月間24万PV(2023年6月時点)のアクセスが集まるメディアとして運営中。

2021年より福岡県北九州市にてティーダ薬局を運営(管理薬剤師)。

1983年11月 岡山県倉敷市で生まれ、水の都である愛媛県西条市で育つ。
大学より京都・大阪で14年間、沖縄Iターン特集立ち上げのため沖縄県で4年間暮らし、現在は福岡県民。
二児の父親。

当面の目標は、
「息子達の成長スピードに負けないこと」

座右の銘は、
「まくとぅそうけい なんくるないさ」
=「誠実に心をこめて精進していれば、なんとかなる!!」

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