これまでイリボーといえば男性専用の過敏性腸症候群(IBS)治療薬といったイメージがあったのではないでしょうか。
2015年5月に女性への投与の承認を取得し、男性の半量で投与が可能となりました。
イリボー(ラモセトロン)の作用機序をおさらいしておきましょう。
過敏性腸症候群(IBS)は腸の粘膜から分泌される「セロトニン」が関与していると言われています。
ストレスなどが原因となり、腸の粘膜からセロトニンが分泌されます。
セロトニンが腸内のセロトニン受容体(セロトニン5HT3)と結合すると、腸のぜん動運動が異常をきたし、下痢や便秘を引き起こすと言われています。また求心性神経終末の 5-HT3受容体に結合することで、脳に痛みを伝え、腹痛や腹部不快感となります。
イリボー(ラモセトロン)はセロトニン5HT3受容体を選択的に阻害することで、効果を発揮します。
出典 アステラス製薬
女性における下痢型過敏性腸症候群の場合
通常、成人女性にはラモセトロン塩酸塩として2.5μgを1日1回経口投与する。
なお、効果不十分の場合には増量することができるが、1日最高投与量は5μgまでとする。
男性における下痢型過敏性腸症候群の場合
通常、成人男性にはラモセトロン塩酸塩として5μgを1日1回経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は10μgまでとする。
つまり女性に投与する場合は男性の半量となります。
今後、女性患者さんにイリボーが処方されても疑義照会はしないように注意しましょう。
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