【根治可能】スギ花粉症の減感作療法「シダトレンスギ花粉舌下液」って??処方箋受付時の対応は?

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伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

スギ花粉症はいまや日本人の2割が発症している国民病であります。

 現在保険適応の治療法は抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤、ステロイドなどの対症療法でしかありませんでしたが、2014年1月17日に鳥居薬品からスギ花粉症を対象とした減感作療法(アレルゲン免疫療法)薬「シダトレン®スギ花粉舌下液」が保険適応されました。

アレルギー免疫療法は、『根治が望める、また修飾できる唯一の治療手段』と、根本的治療と位置づけられています。(WHO見解)

「シダトレン®スギ花粉舌下液」の用法・用量はこちら
https://pharmacista.jp/contents/yakublog/medical-news/pharmaceutical/382/

減感作療法(アレルゲン免疫療法)とは??効果・成功率


減感作療法(アレルゲン免疫療法)とは、アレルギー疾患の原因となるアレルゲンを、低濃度、少量から投与し、徐々に増量、高濃度へ移行させ、アレルゲンに対する過敏性を減少させる治療法です。


舌下免疫療法で治療した場合、「治療を受けた患者の7~8割は症状が軽くなる」との報告があります。

今まで自費診療で減感作療法(アレルゲン免疫療法)を取り入れる医療機関はありましたが、保険適応外という事もあり普及が進みませんでした。(相場は1シーズンで5万~7万円)

今回保険適応取得により、薬剤を服用してもコントロールできない患者さんや、薬の副作用で仕事に集中できない患者さんなどが治療に踏み切るケースが増えてくるでしょう。


ただし、アナフィラキシーショックなどの副作用に注意が必要のため、講習会を受講した医師に処方が限定されることになります。薬局においては処方医が講習修了医師か確認する必要がありますので処方箋受付時は注意しましょう。(下記参照)

シダトレン「スギ花粉症の減感作療法」

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伊川勇樹(いかわゆうき)

株式会社ティーダ薬局 代表取締役・管理薬剤師
薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」管理者

2006年 京都薬科大学 薬学部卒。

調剤併設ドラッグストアのスギ薬局に新卒で入社。
調剤部門エリアマネージャーを経験後、名古屋商科大学院経営管理学修士課程にて2年間経営学を学び、経営管理学修士号(MBA)を取得。
2013年4月、シナジーファルマ株式会社を設立。
2013年8月、薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」をリリース。

薬剤師専門サイト「ファーマシスタ」は臨床で役立つ学術情報や求人広告を発信し月間24万PV(2023年6月時点)のアクセスが集まるメディアとして運営中。

2021年より福岡県北九州市にてティーダ薬局を運営(管理薬剤師)。

1983年11月 岡山県倉敷市で生まれ、水の都である愛媛県西条市で育つ。
大学より京都・大阪で14年間、沖縄Iターン特集立ち上げのため沖縄県で4年間暮らし、現在は福岡県民。
二児の父親。

当面の目標は、
「息子達の成長スピードに負けないこと」

座右の銘は、
「まくとぅそうけい なんくるないさ」
=「誠実に心をこめて精進していれば、なんとかなる!!」

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