メコバラミンの眼科領域の処方・服薬指導のポイント

この記事を書いた人

notnot

崇城大学薬学部 薬学科卒
研修認定薬剤師

眼科からの処方箋で、

メコバラミン錠500㎍ 3T
1日3回毎食後 30日分

という処方を受けた場合、どのように服薬指導をしますでしょうか?

メコバラミン(メチコバール)の眼科領域での処方

メコバラミンは血液・髄液中存在型補酵素型ビタミンで他のビタミンB12に比べて神経組織移行性に優れています。

効能・効果は「末梢性神経障害」です。

眼科の門前薬局で勤務しているときは、瞼が重たい、目の痛みがある、かすみ目がある、糖尿病性視神経症、緑内障の方へ視神経の保護や修復を目的としてメコバラミンの処方を受けることがありました。

作用機序

メコバラミンは脳血管関門を通過して神経細胞内小器官へ移行します。

具体的な作用機序はメコバラミンがホモシステインからメチオニンを合成するメチオニン合成酵素の補酵素として働き、メチル基転位反応に重要な役割を果たします

核酸・蛋白・脂質代謝を促進し、障害された神経組織を修復します。

調剤・服薬指導のポイント

  • 250μg500μgの規格があるため調剤ミスに注意。
  • 効果のない場合は漫然とした投与を行わない。
  • 個別指導では漫然と処方されている患者さんに対して疑義照会をしているか問われるケースあり。
  • 有効性や処方の妥当性について薬歴にも残しておく。
    例 【A】眼症状改善傾向、消化器症状も問題ないため引き続き処方で問題ないと考える
  • 光や湿気に弱いのでPTPであっても遮光して保管。
  • 一包化は不可ではないが分包した場合は特に遮光する。

参考文献;メチコバール インタビューフォーム

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崇城大学薬学部 薬学科卒
研修認定薬剤師

2009年崇城大学卒業後、調剤薬局で4年9か月勤務し、結婚退職。

調剤薬局では、眼科、糖尿病内科での門前を経験。
現在は夫の転勤族のため、派遣薬剤師としてフルタイムで働く。

今後は新しい挑戦として、眼科や派遣で働いていることを活かし、役立つ情報を発信していきます。

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