緑内障治療薬が処方されている患者さんで、
眼圧が正常な場合、どのような指導をされていますでしょうか?
眼圧は正常なので順調ですね。
このような指導をしている薬剤師のために、緑内障の種類と服薬指導の注意点についてまとめました。
「開放隅角」「閉塞隅角」も含めて、
緑内障の分類についてまとめてみたいと思います。
緑内障は、
まず「原発性緑内障」と「続発性緑内障」に分類されます。
「原発性緑内障」はさらに、「開放隅角緑内障」と「閉塞隅角緑内障」に分けられます。
緑内障の中で最も多い。
眼圧上昇は軽度で、視野障害も進行速度もゆっくり。
眼圧が正常レベル(20mmHg以下)である「正常眼圧緑内障」も開放隅角緑内障に含まれる。
開放隅角緑内障の約90%が正常眼圧緑内障。
房水の出口である隅角が閉塞するために房水が流出しなくなり急激に眼圧が上がる。
=急性緑内障発作
ぶどう膜炎、外傷、ステロイド点眼薬などの薬の副作用等で眼圧が上がる場合がある。
緑内障の目薬が処方されている患者さんに服薬指導する際、
眼圧値を確認することも多いと思います。
ここで注意が必要なのが
「眼圧値は15です」
という患者さんに対して
「眼圧値は正常で、問題ありませんね。このまま続けてください。」
という指導が適切ではない場合があります。
それは、その患者さんが「正常眼圧緑内障」である可能性があるからです。
眼圧が正常でも視神経に異常をきたし視野に影響がでる正常眼圧緑内障の患者さんは開放隅角緑内障の90%をしめています。
この場合も現在よりも眼圧を下げる治療を行い、症状の進行を抑えます。
眼科医師からは眼圧目標値を提示されている場合が多いので
「眼圧値は正常で問題ありませんね。」
という指導をしてしまうと、医師の指導と異なってしまう可能性があります。
初回投与の患者さんには
「眼圧が高いのですか?それとも正常眼圧緑内障といわれていますか?」
「眼圧の目標値は聞いていますか?」
といった質問をした上で、目標値の共有をして点眼指導を行うとよいでしょう。
参考
日本眼科医会ホームページ
参天製薬ホームページ
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