リーバクト配合顆粒・ジェネリックの変更調剤について

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SHU(シュー)

薬剤師
研修認定薬剤師
登録販売者外部研修認定講師

【般】イソロイシン・ロイシン・バリン配合顆粒4.73g 3包 
1日3回毎食後

 

以前、私の勤める薬局で受けた処方ですが、薬局にある在庫はアミノバクト配合顆粒4.74gのみしかありませんでした。
調べると1包が4.73gの製剤はブラニュート配合顆粒のみ。

いずれも分岐鎖アミノ酸製剤であるリーバクト配合顆粒後発医薬品ですね。
1包あたりL-イソロイシン952mg・L-ロイシン1904mg・L-バリン1144mg含まれています。

さて、同じ成分であっても1包あたりのg数が異なる後発品への変更調剤ができるのでしょうか?

イソロイシン・ロイシン・バリン配合顆粒製剤は下記のように1包あたり4種類のg数があります。

区分 商品名 1包あたりg数
先発 リーバクト配合顆粒 4.15g
ジェネリック ヘパアクト配合顆粒 4.5g
ジェネリック ブラニュート配合顆粒
経過措置
4.73g
ジェネリック アミノバクト配合顆粒 4.74g
ジェネリック リックル配合顆粒
ジェネリック リバレバン配合顆粒
ジェネリック レオバクトン配合顆粒分包

先発品とジェネリック品で、1包あたりの量が異なるのは、嬌味剤などが添加され、飲みやすいように工夫されているためであり、有効成分の量はいずれも違いはありません。

そのため、4.15g↔︎4.73g↔︎4.74gは互いに変更調剤が可能となっています。

含量規格変更不可と記載がなければ、疑義照会をしなくても変更調剤が可能となります。

成分量は同量であるため、含量規格変更不可には該当しないという考えもあります。

各製薬メーカーのDIに電話で確認をとったところ、ヘパアクト配合顆粒を販売している日本ケミファのみ「含量規格変更不可の場合は疑義照会が必要」という見解をされ、その他の会社は「含量規格変更不可であっても変更調剤は可能」との見解でした。
実際にこれまで返戻が起きたというような報告もない、と沢井製薬はおっしゃっていました。

ヘパアクト配合顆粒のみ、ウェブサイトに、「処方箋に含量規格変更不可と記載されていなければ、疑義照会なしに後発品として調剤できます。」と明記されていることからも、含量規格変更不可と記載がある処方の場合は、念のため疑義照会をしておいたほうが良いでしょう。

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SHU(シュー)

薬剤師
研修認定薬剤師
登録販売者外部研修認定講師

北海道の薬学部を卒業後、千葉大学大学院で有機化学を専攻。在学中、研究の傍ら薬局薬剤師として勤務。

現在は、面応需薬局併設ドラッグストアの管理薬剤師として、幅広い診療科目からの処方せん調剤、市販薬・サプリメント相談、健康相談、在宅訪問服薬管理等を行っている。

患者様や医療従事者に対してエビデンスに基づいた医療情報を提供することを目標とし、特に市販薬やサプリメントなど、セルフメディケーションを中心に、薬局薬剤師として遭遇した症例などを記事にしていきたいと考えている。

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