全身性エリテマトーデス(SLE Systemic lupus erythematosus)や皮膚エリテマトーデス(CLE Cutaneous lupus erythematosus) の治療薬として処方されるのが、プラケニル錠(一般名:ヒドロキシクロロキン硫酸塩 HCQ)です。
プラケニルはSLEの皮膚症状の程度・進行の改善、全身症状や筋骨格系症状、倦怠感の改善を目的に処方されます。
SLEの症状や、プラケニルの作用機序、処方された患者さんへ服薬指導のポイントについてまとめました。
皮膚だけに症状がでるのが皮膚エリテマトーデス(CLE)です。
明確な作用機序は明らかになっていませんが、リソソーム内への蓄積によって下記の効果を発揮すると考えられています。
CYP2C8 CYP3A4
理想体重(kg)=(身長cm−100)×0.85
身長 理想体重 |
1回投与量 |
---|---|
136cm以上154cm未満 31kg以上46kg未満 |
200mg |
154cm以上173cm未満 46kg以上62kg未満 |
200mgと400mgを1日おき |
173cm以上 62kg以上 |
400mg |
理想体重(kg)=(身長cm−100)×0.9
身長 理想体重 |
1回投与量 |
---|---|
134cm以上151cm未満 31kg以上46kg未満 |
200mg |
151cm以上169cm未満 46kg以上62kg未満 |
200mgと400mgを1日おき |
169cm以上 62kg以上 |
400mg |
頻度は低いが重大な副作用に眼障害あり。
少なくとも年に1回は定期的に眼科の受診を。
高リスクの場合(累計投与量200g以上、肝障害・腎障害のある方、視力障害がある方など)は年に1回以上眼科の受診を。
下記のような症状があれば主治医に報告を。
眼障害(網膜症、黄斑症、黄斑変性)
服用開始後1ヶ月以内は皮膚症状の副作用に注意。
いつもと違う皮膚症状があれば受診を。
低血糖が起こる可能性があるので、生あくび、吐き気、冷や汗・動悸などの低血糖時は糖分を摂取するよう伝えておく。
主な副作用は下痢(9.9%)、頭痛(3.0%)
(承認時101例中)
紫外線がSLEを悪化させる可能性があるので、紫外線は極力避ける。
日傘、帽子、日焼け止めの使用を。
乳幼児では特に毒性の感受性が高いため乳幼児の手の届かない場所で管理を。
通常は気づいた時に服用。
ただし、次回服用が近い場合は飛ばして次回のスケジュール通りに服用を。
2回分をまとめて服用しない。
1錠2錠を交互に服用で飲み忘れた場合は、
次に服用するのは飲み忘れた分から。
参考
プラケニル錠 インタビューフォーム
プラケニル錠を服用される患者さんへ サノフィ株式会社
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