重度の花粉症の方には予防投与として、早期の抗アレルギー剤の服用が推奨されています。
2014年3月1日、ディレグラ配合錠が長期処方が解禁(14日制限が解禁)になっています。
ディレグラ配合錠(フェキソフェナジン塩酸塩/塩酸プソイドエフェドリン)1錠中にはフェキソフェナジン塩酸塩30mg、塩酸プソイドエフェドリン60mgが含有されています。
これから長期で処方されることが増えてくるかと思いますが、薬局薬剤師がディレグラを扱う上で知っておく必要がある情報についてまとめてみました。
ディレグラが空腹時投与の理由ですが、有効成分であるフェキソフェナジンのバイオアベイラビリティ(以下、BAと記載)が食後だと大きく低下するためです。なお、プソイドエフェドリンは食事の影響はないとのことです。
食事の影響(外国人データ)健康成人男子22例にクロスオーバー法で、空腹時及び食後(高脂肪食)にフェキソフェナジン塩酸塩錠120mgを単回経口投与したとき、空腹時に比べ食後投与時のAUC0-∞及びCmaxはそれぞれ15%及び14%減少した。
日本人においても、クロスオーバー法による検討ではないが、フェキソフェナジン塩酸塩円形錠を食後投与したときのAUC0-∞及びCmaxから外国人と同様の食事の影響が推察された。
引用元 アレグラ添付文書
またOTCでプソイドエフェドリンを含有するものが多くありますので、併用には注意が必要です。
・アルガード鼻炎ソフトカプセルEX(参天製薬)プソイドエフェドリン60mg(成人1日量)、15歳から服用可。1日3回。
・エージー鼻炎カプレット(第一三共ヘルスケア)プソイドエフェドリン180mg(成人1日量)、7歳から服用可。1日3回。
・エスタック鼻炎カプセル12(エスエス製薬)プソイドエフェドリン120mg(成人1日量)、7歳から服用可。1日2回。
・アネトンアルメディ鼻炎錠(ジョンソン・エンド・ジョンソン)プソイドエフェドリン180mg(成人1日量)、11歳から服用可。1日3回。
・カイゲン鼻炎カプセル12(カイゲン)プソイドエフェドリン70mg(成人1日量)、15歳から服用可。1日2回。
・コンタック600プラス(佐藤製薬、グラクソ・スミスクライン)プソイドエフェドリン120mg(成人1日量)、15歳から服用可。1日2回。小児用の場合、成分量は半分で、7歳から服用可。
・パブロン鼻炎カプセルS(大正製薬)プソイドエフェドリン60mg(成人1日量)、15歳から服用可。1日2回。小児用の場合、成分量は半分で、7歳から服用可。
・プレコール持続性鼻炎カプセルLX(第一三共ヘルスケア)プソイドエフェドリン120mg(成人1日量)、7歳から服用可。1日2回。
・ロートアルガード鼻炎ソフトカプセルEX(ロート製薬)プソイドエフェドリン75mg(成人1日量)、15歳から服用可。1日3回。
このように、多くのOTCが販売になっています。併用時のチェックも必要です。
重要な基本的注意に、
「本剤の使用は鼻閉症状が強い期間のみの最小限の期間にとどめ、鼻閉症状の緩解がみられた場合には、速やかに抗ヒスタミン剤単独療法等への切り替えを考慮すること。本剤を2週間を超えて投与したときの有効性及び安全性は検討されていない」
と記されており、長期の服用には適さないことが分かると思います。長期処方が解禁になると処方期間が長くなる方もいるかもしれませんので、連用されている患者さんには疑義照会が必要となります。
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