耳垢除去剤であるジオクチルソジウムスルホサクシネート(DSS)。
以前はワックスネートという製品として使われていましたが、発売が停止になったことにより耳垢除去剤は5%炭酸水素ナトリウム、グリセリン等の院内調整が主流でありました。
2015年2月にジオクチルソジウムスルホサクシネート(DSS)製剤であるジオクチルソジウムスルホサクシネート耳科用液 5%「CEO」(セオリアファーマ)が製造販売承認を受け、調整が不要であることから耳垢除去で使われる機会が増えてきています。
薬局でも時々処方を受ける機会もあるかと思いますので、作用、使用方法についてまとめてみました。
1mL 中にジオクチルソジウムスルホサクシネート(DSS)を50mg含有し、添加物としてグリセリン、プロピレングリコール、pH 調整剤が含まれています。
DSSは、ヒト耳垢に直接作用し、界面活性作用(表面張力低下能、可溶化能)によって耳垢の軟化を促進させます。
軽度の場合、綿棒等で外耳へ塗布して使用します。除去困難な場合は数滴点耳後5分~20分後に微温湯 (37℃)にて洗浄を行います。この場合は、おそらくほとんどが院内で使用されます。
一方、高度の耳垢栓塞の場合は1日3回、1~2日連続点耳後、微温湯(37℃)洗浄を行います。この場合は院外処方となるケースがあるかと思います。
次回受診日(洗浄を行う日)の1~2日前からスタートとなります。
またこの際に、通常の点耳薬と同様に、めまいを防止するためにも人肌で温めて使用するように指導しましょう。
ジオクチルソジウムスルホサクシネートには防腐剤が含まれていませんので、基本的には1回の治療が終わると廃棄するようにとなっています。開封後の具体的な期限は現時点では設定されていませんが、使いまわしはしないように注意しましょう。
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